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第一章 青い闇 2

違うんだ。違ったはずだったんだ。たった一つの小さな歯車でこんなにも自分の運命が百八十度回転するなんて。


ただ、家でネットサーフィンをしていただけだった。


ただ、面白いサイトを見つけただけだった。


ただ、「世界の闇」というタイトルなだけだった。


ただ、真っ黒なサイトだったのだ。


ただ、アクセス数が0で怪しくなり、ページバックしただけだった。


ただ、一瞬デスクトップが光っただけだった。


ただ、自然と眠るように目が閉じられただけだったのだ。


ただ、普段通りのまばたきした時の暗さが目の前にあっただけだったのだ。その暗さが己の知りうる一番の「闇」だった。


ただ―――でも、再び目を開けた時はまぶたの裏よりも暗い濃く黒い「闇」が広がっていた。


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