紋章持ちを破滅させるための人体実験
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632:リン
胸糞わりぃ
633:名無しの異種族
おう?
634:名無しの異種族
あ、戻ったな
635:名無しの異種族
どした??
636:配信者
とりあえず、俺が報告も兼ねて書き込むぞー
637:名無しの異種族
全部終わった感じ?
638:名無しの異種族
ん、あれ?
緊急速報??
639:配信者
あ、出たか
はやいなー
640:名無しの異種族
【真聖女教】の幹部が、違法な実験に関与??
信者を全員保護した?
幹部を逮捕
え、マジでなにがあったん?
641:リン
配信者に任せる
俺は飯食って寝る、疲れた
642:配信者
その方がいい
今回のは、さすがに子供にゃヘビーすぎる内容だしな
王子様も休めって言ってたし
寝てろ寝てろ
643:配信者
さて、じゃあ書いてくか
王子様は捜査関係者への説明やら、お城への報告やらでバタバタしてるし
644:配信者
俺たちは営業さんの手引きで、施設に入ることができた
なんつーのかなぁ、営業さん本当に信者の人達に慕われてた
教祖とか幹部連中へのそれとはたぶん違う慕われ方でさ
見てて気づいたんだけど、あの人、基本的に肯定や否定をしないの
信者からの困ったこととか悩み事を聞いて、自分に出来ることの範囲内で手を貸す
カルト教団の信者をやめろ、とか、間違ってる、とか
絶対口にしなかった
645:名無しの異種族
わぉ
646:名無しの異種族
まじか
647:配信者
その代わり、見て見ぬふりを演じながらそれとなく信者へ手を貸して助けたりしてたんだと思う
だから、信頼された
ように見えた
648:配信者
話がズレた
営業さんは、仕事で信者や幹部と話をしなきゃならないってことで
俺たちには、これからのことも考えて施設内見学して来いって適当な理由で歩き回れるようにしてくれたんだ
649:名無しの異種族
監視はつかなかったん?
650:配信者
ついたよ
でも、王子様が気絶させた
651:名無しの異種族
王子様
( ˶° ³°˶)トゥンクトゥンク
652:名無しの異種族
王子様、手馴れてるなー
実は場数踏んでるのか??
653:配信者
あとは、監視を適当なとこに見つからないようナイナイして
654:名無しの異種族
ナイナイ言うなwww
655:名無しの異種族
ないないwww
656:配信者
手分けして、施設内をアプリで作った地図片手に調べまくった
657:名無しの異種族
手分けして?
658:名無しの異種族
実験施設なら、一緒に行動して探した方が良かったのでは?
659:配信者
王子様が、教祖ちゃんの話を聞いて
実験施設のこととか諸々考えた上で、こう言ったんだ
言い方はアレだけど
「実験動物を飼育しておくための檻が別にあるはずだ」
ってな
660:名無しの異種族
( ̄▽ ̄;)
661:名無しの異種族
あ、たしかに
662:名無しの異種族
実験するための施設と、飼育するための施設って別なのか
663:名無しの異種族
機能が違うからなぁ
664:名無しの異種族
飼育って、そんな
665:配信者
王子様自身、自分の言葉に反吐が出そうな顔してた
そういうこと言うの自体、苦手なんだろうな
666:名無しの異種族
それで、まずは飼育場所を探そうとしたのか?
667:配信者
あとは、実験諸々のデータとか
要は証拠品探し
リンは実験施設に行きたがったから、暴れて来いって行かせた
これがまずかった
なにがあったのか、詳しいことはわからない
ただ、リンは暴れて、女性たちを救った
その際、実験内容の詳細を知った
それで胸くそわるくなったっぽい
668:名無しの異種族
詳細を知ったって、どうやって??
669:名無しの異種族
その場にいた研究員に、聞いた、とか??
670:名無しの異種族
実験内容の詳細って、目的とか?
671:配信者
(*´・д`)-д-)))ソゥソゥ
【真聖女教】の信者は、とある実験をするために集められた実験動物だった
教団から逃げようとしたもの、そして敬虔な信者だった者たち
その中から、【無能】の人達が実験動物とされた
672:名無しの異種族
無能であるから、実験に使われた??
673:配信者
そういうこと
信者が女性であったのは、古来から子供を宿し、次世代へ命を繋げることができるからだ
674:名無しの異種族
待て待て待て
ちょっと待て
え、それって、なにかを生み出す実験をしてたってことか??
675:配信者
実験内容は様々だった
無能に能力を与える実験
もしくは、紋章を与える実験
そして、何故、【無能】は【無能】なのか?
そこに特別な何かがあるのでは、ないかという確認をするための実験
676:配信者
これらの実験でわかったことは、【無能】は、ある条件を満たすことで
能力を得られる可能性がある、ということ
そして、その能力とは【紋章持ち】の能力を無効化する能力であるということだ
魔法の無効化の技術諸々は、この実験の過程で生み出されたものだったらしい
蘇生を無効化する薬もそうだ
677:名無しの異種族
マジかよ
678:配信者
幸いなのは、無効化の能力を持つ【無能】は、どうやって生み出せるのか
それがまだよくわかっていないってこと
679:名無しの異種族
これは、たしかに胸くそ悪くなるわな
680:名無しの異種族
10代の子供が知るにはトラウマ最上級もんだろ
681:配信者
あと、これはここだけの話にしとくが
どうも、リンは教祖の右腕だった幹部からこの話を聞かされたっぽい
捕まったのは、替え玉だ
682:名無しの異種族
うぇ、まじか
683:名無しの異種族
うわー、まじかー
684:配信者
その時に、リンと幹部の間にどんなやり取りがあったのかはわからない
俺たちがそこに行った時には、すでにその幹部は姿を消していた
俺と王子様はリンへ、なにがあったか聞いた
リンはただ一言、胸くそ悪いって呟いただけだった
685:名無しの異種族
なんか、ヤベェやりとりがあったんじゃねぇか、それ
686:名無しの異種族
リンにカウンセリング受けさせろ
腕のいいカウンセラーが必要だ
687:名無しの異種族
なにがあったか無理やり聞き出せないか?
688:名無しの異種族
>>687
いや、それはなんとなくマズイ気がする
配信者にすら言ってないなら、無理やり聞くのはマズイ
689:名無しの異種族
抱え込ませるのもマズイだろ
690:名無しの異種族
……いま、気づいた
リンは他人を癒せるし、治せるけど
リンを治せる人、居なくね??
怪我とかそういうのじゃなくて、こう、精神的って意味で
691:名無しの異種族
( ̄▽ ̄;)
692:名無しの異種族
あ、( ̄▽ ̄;)
693:名無しの異種族
か、家族は??
694:名無しの異種族
リンは元々、家族の首が飛ぶのも嫌って王都に来たんだぞ
半ば強制だ
家族に心配かけさせるタイプでもないだろ
心配かけさせるタイプだったら、ポーションの在庫関連の時に家族に泣きついてるだろ
でも、リンはそれをしなかった
あの時も、基本、自分でなんとかしようとしてた
ここに書き込みに来てたのは、家族に相談しなかった出来なかったから、とも考えられる
695:名無しの異種族
そういや、そうだった
696:名無しの異種族
今回の件で、リンがなにかを抱えたのは事実だ
それ吐き出させないと、なんかヤバい希ガス
697:名無しの異種族
>>696
それな( ´-ω-)σ
698:名無しの異種族
とりあえず、カウンセラーでも調べて紹介するかね
699:配信者
王子様にも、俺から相談しとくか
それしかできない




