5話
たどり着いた門はいかにもボスがいるという厳つい門であった
「お~、いい感じの扉じゃねぇの。この先に強い奴がいるってのはよくわかるぜ」
俺は強い奴と戦えると思うと少し気持ちが昂ってしまう。
そして門を開け中に入ると中には8頭身のゴブリンと直径3mのスライムがいた。
「なになに、ゴブリンヒーローとビッグスライムだと?今までの奴よりかは骨がありそうだな」
ゴブリンヒーローは武器として大きな斧を持っていて普通のゴブリンよりも筋肉がムキムキで、ビッグスライムは普通のスライムが15~30㎝に対し俺の約二倍の3mがあった。
「うおっ⁉あぶねぇ!おいおいおい、うっそだろ?」
俺がゆっくりと確認していると、今までだと信じられない速度でゴブリンヒーローが突進しながっら斧を振り抜いてきた。
ゴブリンヒーロー
レベル5
HP2800/2800
MP1100/1100
攻撃力910
魔攻力90
防御力700
魔防力110
スキル
【剛力Ⅲ】【強固Ⅱ】【繁殖Ⅴ】【精力強化Ⅷ】
【俊足】【HP自動回復Ⅱ】
装備
豪魔斧
ビックスライム
レベル5
HP9900/9900
MP2300/2300
攻撃力230
魔攻力610
防御力1100
魔防力990
スキル
【物理攻撃半減Ⅴ】【魔法攻撃減衰Ⅱ】【増殖】
【HP自動回復Ⅲ】【熔解】【跳躍Ⅱ】
装備
「ありえねぇ…いきなりこんなに強い奴が来るのかよ…最ッ高じゃねえか!」
俺は攻撃を避けて銃でゴブリンヒーローを撃つ。しかし、ゴブリンヒーローはぎりぎり避けて左腕を少しえぐったくらいだった。
「避けられた⁉結構速いんだなぁ!」
俺の攻撃を避けたゴブリンヒーローは馬鹿の一つ覚えのように突進してきたが今度は俺の体勢が整っていなくて斧の攻撃を受けてしまった。俺も左腕に攻撃を受けたが俺は左腕が吹き飛んだ。
「!?【彼方の可能性を掴み取れ】!…クソッ!」
シュレディンガーで治そうとしたら治しきれなくて数回に分けて治さなければいけなかった。
「攻撃力やばいな…しかも可能性が無さ過ぎて何回も連続とかありえないだろうが!…でも、こっちの攻撃も通ることが分かった。じゃあ、この作戦がいけるな!…あれ?スライムは?」
ゴブリンヒーローから離れたところで周りを見てみるとビックスライムがいないことが分かり探していると自分の周りが暗くなった。
上を見ると大きな青い塊が落下してきていた。
「うっそだろおい!」
その光景を目に入れると俺は急いで横に跳び緊急回避。「ゴミカステメェ!そんなことできたんかいボケェ!」こんなことをされたら文句の一つでも言いたくなる
そして跳んで避けた先には斧を構えたゴブリンヒーローが待っていて振り下ろしてきた。
「こんな連携できんのかよボケッ!」振り下ろしてきた斧に銃の持ち手の部分でぶん殴り軌道をそらし回避に成功する。
そしてそのまま斧を踏みつけてゴブリンヒーローの頭に銃をぶち込んで止めをさそうとしたらそれも避けられてゴブリンヒーローの右半身を削るだけの結果に終わったがこれでゴブリンヒーローの両腕を削ったことになり攻撃力をそいだということになる。しかしゴブリンヒーローを助けるかのようにビックスライムが降ってきて止めを刺す前に俺はゴブリンヒーローから離れなければならなかった。
「チッ!今ので仕留めるつもりだったがいい連携してるじゃねぇか」
ビックスライムは通常の移動能力はクソ遅いがジャンプで移動はとても高性能であり油断ならない。
ゴブリンヒーローは右半身がズタボロで左腕にも負傷しているがあの攻撃力は侮れないから警戒は解かない。ここで油断したら戦ってきた意味がない。
「さあ!楽しく遊ぼうぜ!」
俺はまず死にかけのゴブリンヒーローに目標を絞る。ビックスライムは攻撃せずに攻撃を避けることにする。まとめて倒すことは無理だから片方ずつ処理することにする。
俺は動きの鈍くなったゴブリンヒーローに向けて銃を発砲するがビックスライムが間に入り逸らされた。しかしビックスライムは貫通できた。するとみるみるうちに穴は塞がったが一回りほど小さくなっていた。
「へぇ、修復っていうより周りから持ってきて補っているだけか?まあ、これでスライムの攻略方法はわかった…が、弾足りるか?」
残りの弾数が心もとないがスライム種(現在)は核さえ潰せればそれで倒せるので事足りるがゴブリンヒーローは素手で何とかなるかわからない
…が!何とかなる可能性があるのなら俺の独壇場だ
ゴブリンヒーローは足が削れているので動けないからなのか待ちの構えをとっているが俺には関係ない
「喰らいやがれ!」
俺はゴブリンヒーローに攻撃をし、ゴブリンヒーローは防御したように見えたが弾丸はゴブリンヒーローの斧を通過してゴブリンヒーローの心臓を貫いた。そしてゴブリンヒーローは光となって消えた。
「わりぃな、斧に当たらねぇ可能性と絶対に貫ける可能性があったから選んじまった」
次にビックスライムの方を見るとジャンプの溜めをしているところだった。
「うわ、めんどくさいんだよこいつ」
その光景を見て俺はすぐさま後ろに流れるように下がった。
俺が元居た場所に落ちてきたビックスライムに向けて2発ほど撃ってみる。2発とも当たる可能性を選んだが核に当たる可能性が見えなくて選ぶことはできなかったが二回りほど小さくできて、可能性も見えてきた。そして弾を使い切ったのでリロードする
「これで最期だ」
最後の一発をスキルと共に撃ちだし、確実にビックスライムの核を撃ち砕いた。
パチパチパチパチ――――
すると誰もいなかったはずの後ろから拍手が聞こえた