表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
婚約破棄により自由になった聖女と自滅した愚かな王子  作者: 神無月蓮晃
【第一章マリアとランス】
4/25

再派遣される聖女

今回は再派遣される聖女の話です。

「真実の愛とかいう愚かな理由で一方的に婚約破棄しておいて、新たな聖女を派遣して欲しいと言うのですか。ずいぶん身勝手な話ですね」

ベルン王国から使者が来訪して、新たな聖女を派遣して欲しいと依頼してきた。

エメル聖国も舐められたものです。

「無理を言っているのは重々承知しております。どうか聖女様を派遣して下さい。お願い致します、出来れば聖女マリア様を再派遣してもらえませんか」

「明日までにマリア本人の意志を確認しておきますので、今日はお引き取り下さい」

鬱陶しいので、出直してくれと追い払った。


「ベルン王国から聖女を派遣して欲しいとの依頼がありました。再び赴く意志はありますか」

セイラ様から聖女の派遣依頼があったと伝えられた。

「お断りします」

速攻で拒否した。

一方的に婚約破棄しておいて、本当に図々しい。

セイラ様には申し訳ないけれど、二度とあんな国に赴くもんですか。

「分かりました。下がってよろしい」

「失礼致します」

謁見室を退出したら、見習い聖女達が居た。

「ベルン王国から使者が来訪したと聞きました」

「どんなお話だったのですか」

「教えて下さい」

「聖女の派遣依頼よ」

聖女の派遣依頼だと答えた。

「一方的に婚約破棄した癖に派遣依頼してくるなんて、絶対に許せません」

「図々しいにも程があります」

「断固として拒否しましょう」

「速攻で拒否したわよ。それよりお茶でもしない」

彼女達をお茶に誘い、楽しく雑談をした。


「マリアは再派遣を拒否しました。ですから見習い聖女を派遣します」

見習い聖女を派遣すると使者に伝えた。

「見習い聖女様ですか」

「ご不満ですか。それなら派遣の話は無かった事にします」

「誤解です。不満はありません。ただ聖女マリア様を再派遣してもらえるのなら、今までの三倍の派遣料をお支払いしても構わないと、指示されています」

「三倍の派遣料ですか。分かりました。再度確認します」

セイラは三倍の派遣料に心が揺れて、再度確認すると約束した。


どうしたらマリアを説得出来るかしら。

マリアが可愛がっている見習い聖女を利用しましょう。


「ミル、フレル、シャベルの三人をベルン王国に派遣します」

「あの三人を派遣するのですか」

ミル、フレル、シャベルは私が特に可愛がっている見習い聖女だ。

女にだらしないランスのいる国になんか派遣させられない。

「三人の代わりに私が赴きます。但し婚約の条件は契約から除外して下さい」

私が赴くけど、婚約の条件は契約から除外してくれと伝えた。

「分かりました。婚約の条件は契約から除外します」

セイラ様の策略に嵌められた気がするが、そんな些細な事はどうでも良い。


「どうして再派遣を受け入れたのですか」

「拒否されたのではないのですか」

「酷いですよ」

「三人共、落ち着いてよ。私が赴かないと、貴女達が派遣されるのよ。あの国には女にだらしない王子が居るの。そんな危険な国に貴女達を行かせられない」

三人に事情を説明した。

「私達の為にすみません」

「我が儘を言って、ごめんなさい」

「寂しいけれど我慢します」

三人は泣きながらも、何とか納得してくれた。


「マリアが再派遣に同意しました」

「ありがとうございます」

「但し婚約の条件は契約から除外してもらいます」

「それは困ります」

「これは決定事項です。反論は認めません」

セイラは使者を睨み付けて、承諾を迫った。

「分かりました」

使者は威圧感に怯えて、承諾した。


「使者は婚約の除外を承諾しました」

「分かりました。直ちにベルン王国に赴きます」

ベルン王国への再派遣にはなったが、取り敢えず厳格な王家教育からは解放された。


【転移】

ベルン王国の神殿に転移した。

次回から王族との再会の話の予定です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ