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断罪されたのは自分です  作者: ぽよん
1/14

婚約破棄されました

初投稿です。最後まで読んでいただけたら幸いです。



「エミリア・カスターニャ公爵令嬢!この場において君との婚約破棄をする!」



ああ、やはり………



「婚約破棄ですか?」



赤みががったピンクブラウンの髪がシャンデリアにより輝いている。赤い瞳はすっと薄められた。突然の宣言にもかかわらず、彼女は動揺することなく堂々と立っていた。



「そうだ」



一方、婚約破棄を宣言したのはこの国の第一王子であり、王太子であるアレン・フォルクスだ。

エミリアが5歳の頃からの婚約者である。



「レン様、本気でおっしゃっていますか?」


「君にその名前で呼ばれたくない。私は本気だ」


「…その隣にいる方のためですか?」



アレン殿下の隣にいた女性はビクッと肩を震わせた。水色のふわふわとした髪に、庇護欲をそそるような華奢な体に可愛いらしい顔立ち。聖女にのみあらわれるという金色の瞳を不安に滲ませていた。


「ア、アレン……」


「大丈夫だ、私が側にいる」


「ですが私は………っ」



辛そうにする聖女にアレン殿下は心配するような、優しい目を向けていた。これまでのエミリアには向けたことがない表情だ。



「聖女様のことには名前呼びを許すのですね、婚約者である私を前にして」


「そうだな、ここまでのことをしなければ君にも許していたかもしれぬな」


「何をおっしゃっているのでしょう」


「聖女であるフェリシア・バロッカス嬢に嫌がらせをするだけでなく、殺害をもしようとしたな」


「あら、私には何のことだか」


「とぼけるでない、既に影からの証拠はあがっている」


「影……ね」



影とは王家に遣える諜報部員のことだ。彼女の様子から影が見張っていたことには気付いていたようだ。



「ですが私との婚約は国が決めたもの。この場だけでは」


「既に国王陛下に許しをいただいている」



エミリアの発言にアレン殿下の言葉が重なる。きちんと手順を踏んでからの婚約破棄だった。陛下から許可を得ているなら婚約破棄は決まったも同然だ。



国王陛下から許可を……!?




エミリアはさすがに動揺した。










…………なぜなら自分が断罪されている姿を見ているのだから。

閲覧ありがとうございました。


短編にしようと思ったら、全然短編になりませんでした。急遽長編に変更です………といってもそんなに長くはならないかなと。

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