ダンジョン突入
僕の声を聞いて駆けつけた両親にダンジョンがある事を言い、両親も対処にあたった。
ダンジョンの発見時は国立のダンジョン協会に連絡すると、人を派遣されてダンジョンの調査され、発見者には規模によって数万円から数十万円貰える。
ダンジョンは一部の例外を除き、長期間放置するとダンジョンからモンスターが溢れて、周りを破壊する通称「スタンピード」が起こる為、故意にダンジョンを隠すと罰金刑になり、最悪逮捕される場合もある。
数時間経つと派遣された冒険者と国の調査員が調査し始めた。
さらに数時間経ち、調査が終了した。
結果このダンジョンは特殊なダンジョンでスタンピードの可能性は無いらしい。
このダンジョンはモンスターハウス型ダンジョンで各階層に、モンスターハウスという大量のモンスターが集まった部屋があり、それを全て倒すと次の階層が出現する特殊なダンジョンらしい。
そしてダンジョンをどうするかという話し合いが行われた。
ダンジョンのある土地の所有者にダンジョンをどうにかする権利を与えられる。
4つのどれかを選ぶ必要がある。
①土地の所有者がダンジョンをそのまま所有する。
この場合定期的にスタンピードの心配無いか視察が来る事になり、ダンジョン所有税も払わないといけない。(ダンジョンのスタンピード前は、洞窟の入り口付近にヒビが入るので簡単にわかる)
②ダンジョンの売却
この場合はダンジョンがある土地として高額で販売される事になる。
③ダンジョンの破壊
この場合は国から派遣される人にダンジョンコアを取り除いてもらい消滅させる。(ダンジョンコアはダンジョンを作っている部分なので取るとダンジョンが消える)
ダンジョンコアには核エネルギーほどエネルギーがあるため数百万から数千万ほどの謝礼が貰える。
④ダンジョンの公開
この場合はダンジョンを一般に公開して誰にも入れるようにする。入場料を取る事も可能で、ダンジョン協会から適切な値段設定や管理できてるかなど、定期的もしくは常時人が派遣される。
そして①と④の場合もスタンピードの兆候があれば、自衛隊が派遣されて、強制的に入りダンジョンの破壊が許可されている。
僕の部屋にあるこのダンジョンはモンスターの上限が決まっていてそれ以上増えず、スタンピードが起こる事は無いらしく、しかも出てくるモンスターは最低ランクの星1なので、ダンジョン税も携帯代ぐらいしかない。
家族で話した結果は僕は4で、母さんも父さんは3を、妹は1を希望した。
「ダンジョンの公開すれば定期的にお金が入ってくるし、倒しやすいモンスターだから、人も来やすいと思うよ」
「だが家に知らない人が入って来るという事だぞ」
「あっ」
部屋にダンジョンがある事をすっかり忘れていた。
「モンスターハウス型だから初心者には荷が重いわよ、初心者以外には星1のモンスターは旨みがないわよ」
確かに星1のモンスターは倒しても報酬は良くない。
モンスターの討伐時にモンスターは消えて、ドロップというアイテムを落とすことがある。
しかし星1はドロップは良くない。
例えばゴブリンだと、星1コア、ゴブリンの腰布、ゴブリンの棍棒がドロップし、腰布は使い道なく、棍棒もバットを買った方が良い程度の性能しかなく、星1コア百円という子供のお小遣いにしかならない。
モンスターは星1〜10までランクがあり、それによってコアの値段も上がる。
僕もダンジョンの破壊が1番だと思い始めた時。
「私は個人所有するのが1番だど思う」
と妹が言った。
「どうして?」
「私はお兄ちゃんの訓練用に使って欲しい」
「僕はもう探索者にはならないよ」
「でもお兄ちゃんの夢でしょ」
「僕には才能が無いから無理だ」
「そんな事ない!お兄ちゃんは才能があるけどまだ目覚めてないだけ!」
「僕には無理だ!」
「私が証明する」
と妹言いは立ち上がり家を出て行った。
俺は追いかけようと思ったが、自分が情けなく上を向いて椅子に倒れた。
そしてダンジョンの事は保留として後日答える事にした。
すると僕の部屋に居た調査員の1人が走って降りて来て慌てたように。
「女の子が1人がダンジョンの中に!」
「えっ」
「探索者に救助要請は!」
「探索者はもう帰っており、到着に数時間かかりす!」
僕は頭が真っ白になったがすぐに走り出した。
「翔斗待て!」
父さんに肩を掴まれ止まった。
「百合を助けないと!」
「ならこれを持っていけ」
と父さんは近くの棚から二つの小太刀を取り出して渡して来た。
「これは?」
「それはね、お父さんが昔使っていた武器よ」
と母さんが答えた。
父さんは昔、探索者という職業ができる前にモンスターを倒していたと聞いたことがあり、それは僕の誇りであり憧れでもあり、僕が探索者を目指した理由てある。
「これをお前に託す」
「でも僕は探索者になるのを諦めたんだ、これを託される資格なんてない!」
「本当に諦めた奴はそんな顔をしない」
僕は気づいた時には目から涙が出ていた。
本当はわかっている探索者を諦めたくない、父さんみたい強くて大事な人を守れる人になりたい。
「僕も大事な人を守れる人になれるかな」
「当たり前だろ、お前は俺の息子だ妹を助けに行ってこい」
と両親が背中を押だした。
僕は急いで自分部屋に行き、ダンジョンに入った。
両親side
「あの子大丈夫かしら」
「翔斗は俺達の子だ、心配無い」
すると調査員が聞いてきた。
「あの子は戦闘ができるんですか?」
「いや、ステータスオール1で一般よりステータスは低く戦闘スキルも持っていない」
「だめじゃないですか!あそこはモンスターハウス型で百体のモンスターがいる!そんな能力では死にに行くようなものです!」
焦った様子の調査員に落ち着いた声で言った。
「「私達の子供は絶対に勝ちます」」
コアの値段
①100円
②500円
③1000円
④5000円
⑤1万円
⑥5万円
⑦10万円
⑧100万円
⑨1000万円
⑩1億円
二つの小太刀の名前
天佑神助
武運長久