表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
花亡き世界で~唯一の花属性で、裏切って廃棄した家族だった奴らにたむけを贈る  作者: アロ紙
火の英雄編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

38/56

34

閲覧ありがとうございます。

『愛弟子よ…結局君は儂の鍛冶を学んでくれなかったね…』

少し寂しそうに笑う顔を思い出す。

『そうですね…。というより師もわかっているでしょう?俺に鍛冶の才能がないってこと。』



先程まで寂しそうだったのに、満面の笑みに変わり

『はっはっはっ!そうだったね。まさか、ナイフの一つも満足に作れないとは思わなかったよ。…それでもあちらの方はちゃんと学んでくれたから良しとしよう』

そうして、師は俺が昔作った歪なナイフを取り出す。

…まだ持っていたんですかと苦笑いをしてしまう。


師は歪なナイフの形を激しい稲光を駆使して歪め出す。…やっと処分してくれるのかと思っていると、師はおもむろに収納袋から長剣を取り出す。そして、溶けたナイフを長剣の腹に垂らす。溶けたナイフは一つの花の形に変わる。

『それは?』

急に出された長剣を前に俺は聞かずにはいれなかった。師は仕上げに行った花の装飾の具合を確認しながら笑う。



『これは君への餞別さ。これからここを去る君に贈る手向けだよ。』

『ほう…それが貴殿がソウカのために打った剣か』

突如ソウカの師の後ろから、別の声が聞こえる。

『そうですよ。どうですかね?久方ぶりの剣ですから緊張はしましたがね』

長剣を掲げ後ろから来た者へと見せる。後ろから加わった者は剣をまじまじと見ると

『ん?こっちの腹には花を象っているのに逆の腹は何もないのか?』

『あ~元々何も象る予定はなかったのですよ。何ですけど、ソウカを見ていたら、ふと思いつきましてね~』

どうやら最後の追加は思いつきだった様だ。そんな剣を見ていたもう1人の師はニタァと笑い

『くっくっくっ。なかなかに面白い出来じゃないか。どれ我も一つ象ってやろう。…そうだな~。せっかく我の弟子なんだ。我の象徴を象ってやろう。』

そう言うと、未だなのも象られていない方の腹を出して、鼻歌交じりに彼の象徴を象る。



そうしてできあがった剣をまじまじと見ていると、剣をソウカに突き出し

『さぁ、儂たちの愛弟子よ。せめてものの餞別だ受け取りなさい。』

ソウカは渡された剣を受け取ると

『ありがたく頂戴します。……ですが、俺には既にこちらが』

今は茨に封印されている剣をソウカは彼らに見せる。

『ははっ!そんなもの百も承知さ。なんて言ったってその場に儂もいたからね。』



『我もいたな…。よいかソウカ?その剣はお主が誓った…復讐する者だけに使うと決めたのだろう?なら、他にお主の障害となる者がいたらどうする?復讐をする相手以外に許せない相手がいたらどうする?奴に教わった徒手空拳を使うか?それも良いが、せっかくここで学んだ技術だ。お主の障害となるものに躊躇うな。……そのための剣なのだろう?』

追加の象徴を象った方の師が笑いながら説明をしてくれる。



少し恥ずかしそうに師は頭を掻き

『いや~先に言わないでいただきたいですな~』

『ははっ!すまなんだ。』

『全く…まぁそういうわけだよ。これは君が復讐を果たす者以外のために振るうための剣さ。』

『復讐以外……』

ソウカは考えていなかった。あの世界に戻れば復讐以外にはないと。彼らを見つけ出し、全員を殺してやるだけだと。



『ふむ…もしやお主、復讐以外を考えておらなんだな?…はぁ。良いかソウカ?』

『なんでしょう?』

『お主が戻る世界は広い。それでいて狭い。お主が復讐だけで生きていこうと思っておるかもしれんがな…。お主の様な強き力を持つ者を世界は見過ごすわけもない。良くも悪くもお主と交わる者がおる。…それが世界だ』

『……………』

『だから…これを贈るのだよ』

『そういえば名前を付けていないな…ソウカ。君が付けてくれ。君のための剣だ』

『俺のための剣………』




少しだけ師との記憶を思い出す。ソウカは師からもらった剣に名前を付けた。

そして今、この世界に戻って来て初めてこの剣を抜く。

ガストルを許すことができないからだ。


「続きが気になる」と感じていただいたら、下の☆の評価をお願いします。

★★★★★:★の数が減らぬよう精進して参ります

★★★★☆:★の数を増やせるよう一層努力します

★★★☆☆:一つでも★の数を増やせるよう頑張ります

★★☆☆☆:一つでも★の数を増やせるよう頑張ります

★☆☆☆☆:評価を糧に「続きが気になる!」と言わしめるように頑張っていきます。


ブックマークも頂けると更に頑張れます。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ