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花亡き世界で~唯一の花属性で、裏切って廃棄した家族だった奴らにたむけを贈る  作者: アロ紙
火の英雄編

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閲覧ありがとうございます。

すんなり受付を介して通されたソウカは1人で控え室へ向かう。決勝ともあり、1人ずつ部屋があてがわれている。ソウカは1人、この後のことを考える。



決勝で戦う事となるガストルではない。……この後殺す事になるであろうリオ・パドラックスについてだ。ソウカしかいない部屋の中で、虚空に向け

「…ここまでこれたか…それにしても…」

大会の開催の時に顔を出したリオを見て時を思い出しフッと笑う。

「随分と荒々しくなったじゃないか…」



そうしている内に、ついに決勝の時刻となる。




「さぁ~~やってきたぞ!!今日は武闘大会の決勝戦だ!!早速だが、選手を紹介するぜ!まずは、本大会初出場でまさかの決勝進出!!優勝候補を次々と倒し、誰もが予想しなかったダークホース。仮面で顔は見えないが、これでイケメンではないことを切に願うばかりだ!決勝では腰に着けて刀身は見られるだろうか!!ソウカ選手!!!」

昨日まであまり歓声が上がらなかったが、今日は昨日より多くの歓声があがる。



ソウカは特に歓声を気にすることなく、相変わらず舞台袖に茨で囲われて棒を突き刺し、舞台に上がる。舞台に上がった所で会場に目をやると、ニーチャやマロンの姿を確認できた。それと隅っこの方にリムルを見つけた。

(来たのか…)



「さぁ~~て、もう1人の選手の紹介だ。……今年も相変わらず台風の目になってくれやがったぜ。俺は彼が地に伏せた姿を見たことがない…。手を振るえば風が吹き荒れ、彼が駆ければ嵐が起きる。風の英雄と並び立つとされる風の頂点に立つ者…



ガストル選手!!」

審判の紹介が終わった瞬間、会場中に風が吹き荒れる。強大な風を携え、ものともしない顔で老人が1人ゆっくりした足取りでやってくる。

風に負けないくらいの大きな歓声を浴び、彼が舞台に上がる。



「ほっほっほっ。やはりお主が来たか…。」

「はっ!着飾った言葉とは随分余裕そうだな老害。…隠しているつもりだろうが、その笑顔の裏に沸々と怒りを感じるぞ?」

ガストルは少し目を細め

「……………あまり、調子に乗るでないぞ?」

突如笑顔の裏にあった怒りの感情を表に出す。

「ネイルが随分世話になったのぉ…儂の手でお主を下したかったが生憎トーナメントに恵まれなんだ。だが、ここでやっと引導を渡せる。儂の孫…弟子を侮辱した罪、身をもってしれ!」

怒りを隠し通す事なく、ガストルは審判の合図を待たずに、ソウカに斬りかかる。



ガストルの武器は短剣。老人という衰えを全く感じさせない鋭さでガストルはソウカの後ろに周り首めがけて剣を振るう。振るった剣はソウカに届くことはなく、ソウカの持つ長剣に防がれていた。

「…気が早いじゃないか。耳が遠いのか?」



「…どうせお主もネイルにこのような卑怯な手を使ったのだろう?卑怯な手を使って手に入れた勝利は楽しいか!」

どうやら、ガストルはソウカがネイルを下した戦いで卑怯な手を使ったと信じているようだ。

防がれた剣を持つ手とは逆の手で、仕込んでいた剣を取りだし、ソウカの逆側の首を狙う。

長剣が剣で塞がっている今、フリーとなった剣を防ぐ手段がない。



しかし、ソウカは首に届くはずだった剣を器用に指で挟む。

「耳も頭の方も弱くなったか…」

「黙れ!若造がぁ!」

一度ガストルはソウカと距離を置き、

「まずは小手調べじゃったが…」

再度短剣を構えて薄く笑う。

「風剣…前ではあるが、気に病むまい。吹き荒れて魅せようぞ」

入場の時と同じくらいの強力な風が吹き荒れる。




「あぁ!?あっあっちょっと…決勝戦!始めぇ!」

少し遅くなったが、審判の合図によって最後の試合が始まる。


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