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「…そこからは一方的よ。闇と炎が暴れ狂う戦場。生きている魔物は裂かれ、焼かれと好き放題よ。」
語りながら、この後起きてしまった事を思い出しているのだろう。自身の右腕を強く握りしめる。
「…戦場が人類優勢に変わった。だから私はパパとママも助かっている。…助けてもらえていると思っていた。…それが浅はかだったのか?あいつは…リオは…」
震えながら、彼女は声を出す。そして語る。父君と母君との最後を。
『パパっ!ママっ!』
リムルはキャプリコーンとリオが戦っている姿をみて、淡い期待をいだいた。
彼らが来たから、パパとママと戦っていた魔物は倒される。
彼らによって助けてもらえると。
まだまだ子供のリムルだったが、ロワやキース、イトラなどに狩りや収集で連れてもらっているので、村近くの森で迷うことはない。リムルは激しい音があった先へ走る。万が一のために持った槍を強く握りながら。
『はぁっ…はぁっ…はぁっ!』
いつもより体力の事を気にすることなく走っていたためか、息が上がってしまうが、そんな事はお構いなしにパパとママの元へと急ぐ。
(さっき英雄達が向かったんだ。きっと魔物を倒している。パパもママもロワもキース、シューニだって無事だ!!)
そんな思いを持って、音が聞こえる元のへとたどり着く。
いや、たどり着いてしまった。
リムルの先に、見知った影が見える。
『っつ!!パッ………パパっ!ママっ!』
最愛の人達を見つけ彼女は叫ぶが
『……………………………パ……パパ?……ママ?』
木の陰から顔を出したリムルが見たのは、先程英雄と名乗ったリオの大剣が刺さるシャンナ、シャンナを庇う様に深々と体を貫かれているイトラの姿。
そして、近くで倒れていたのはロワとキース。そしてシューニだった。
「そこからは、覚えていない。覚えているのはただただがむしゃらにリオに槍を振るいかけた事くらいかしら?起きたら、そこは知らない場所だったわ。…どうやら近隣の村の孤児院に預けられたみたい。」
そして、リムルはこれまでの事を語る。
孤児院からはすぐに出て冒険者となったこと。父君と母君を殺したリオに復讐するために腕を磨いたこと。
「そして、私は運に恵まれたのか、隠居した槍の達人を師に仰ぎ腕を磨いた。
そして、去年私はコロセウルに来たわ。大会に勝つためじゃない。リオを殺すために。そのためには大会で優勝して、表彰される時に穿つと考えていたわ。」
強く握っていた右手が白くなるくらいに握っていたのだろう。
「…その後はどうするんだ?多くの観客の前で殺してみろ。お前もすぐに殺されるぞ?」
ソウカの問いにリムルは薄く笑う。
「…構わないわ。私は…復讐するためだけに今まで生きてきた。果たせたなら十分よ。」
復讐以外に何もないと語るリムルは儚かった。
「……これが私のリオに会いたい理由。ねぇ?ソウカはどうしてリオに会いたいの?」
先程復讐について語ったからだろう。くすんだ目でソウカを射貫く。
「俺は…」
ソウカは何か喋ろうとしたが、ふとリムルに近づく。急に近づいて来たソウカに少しドギマキするリムルだったが、次の瞬間聞こえてきた声を最後に意識を失う。
「すまない…俺は話せない。」
「ちょっ…何…………を…」
ふっとリムルは気を失ったように眠りについた。
リムルの手元にはソウカが作り出した花が落ちていた。花の名前はポピー。
スヤスヤと眠るリムルに布団を掛けて
「復讐は醜いか…言っておいて何だが、盛大なブーメランだ。
でも、俺にはこれしか残っていない。君にはきっと復讐以外の道もあるだろう…。」
返事など帰ってくるはずもなく。小さな寝息だけが聞こえる。
ポピー「眠り」
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