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それはいつ頃だっただろう。
突如鳴り響いた、警鐘を告げる鐘の音。
音と共に、イトラは愛武器である槍を手にして、颯爽と家から出ていった。
私はママと一緒に家で待機する事となった。
少し時がたった時、外から激しい音が鳴り響いた。
『これは…パパの…あなたっ!』
私は聞いた事はなかったが、恐らくパパの属性である土属性を使った技の様だ。
以前ロワに聞いた事がある。かつてパパは「鋼槍」と呼ばれる程の、槍の使い手だったそうだ。だからきっとこのときも属性を駆使した戦いを行っていたのだろう。
そんな中
『…ねぇ。リムル。大好きよ。』
シャンナはリムルを優しく抱きしめる。
『ママ…』
シャンナの鼓動がリムルに伝わってくる。それと同時に幼いながらに悟ってしまう。
『…パパったら意外とドジなのよ?いつもポーションは忘れるし、収集の依頼なんてしょっちゅう何を取ってくるのか忘れちゃうのよ~。…だから、今回も私が助けてあげないとね。』
シャンナはリムルのでこに優しくキスをする。
『…安心して。私も巷では少し有名な冒険者だったのよ?だから安心しなさい。あなたの成長を見ないで死ねるもんですか。まだあなたの恋人の1人も見てないのに!』
そうしてシャンナは立ち上がり、昔使っていた杖を持って扉を開ける。
「…私は怖くて待っていたわ。パパとママはあんな魔物達パパッと片付けて帰ってくる。そう思っていた。…いや、そう思うしかなかったというべきかしら?けど…」
再びリムルは過去を語る。
『パパ…ママ…』
縋る様に泣く声を誰も聞いていなかったが、突如雄叫びが聞こえた。
『きゃぁ!!?』
低く重く響く声。人が出す声とは到底思えない声だ。先程から人の声ではなく、まるで魔物の様な声ばかり聞こえる。そのせいか、リムルの心の中にイヤな感覚が駆け巡る。
『いかなきゃ!』
リムルは震える手でパパからもらった槍を握る。しかし、それと同時に思ってしまう。私が行っても意味があるのだろうか?むしろ足枷となってしまわないだろうかと。
彼らより弱い私が行く意味があるのだろうかと尻込んでいると
先程の雄叫びよりも激しい音が鳴り響く。
『はっ!ちと遅かったかぁ?ほとんど滅んでんじゃねぇか?こりゃ救う必要があんのか?あぁ!?』
『お前が遅れたのが原因だ。文句を抜かすな』
『はぁ?ったくこっちにも準備が必要なんだよ。くみ取ってくれねぇとモテねぇぞ…』
『隠しているというのに意味があるのか?化粧というのはわからんな…』
戦場に似つかわしくない会話が聞こえてくる。声の主を探すと、村の入り口の門の上に2つの人影が見える。
片方は赤と黒を基調とした鎧を纏い、体よりも大きい大剣を担ぎ、紅い兜を被り顔も表情もうかがえない者。もう片方は顔を翁の仮面で顔を隠し、光をも飲み込みそうな槍を持っている。鎧は必要最低限だけ着けており、何故か右半身の方が多めの防具を身に纏った者。
彼らはボロボロの村を一瞥すると、遠く魔物との戦闘音が聞こえる先を見つめる。
『おうおう。誰か戦ってんのか?こんな辺鄙な村で魔物と戦える戦力なんてあんのか~?』
大剣を持つ者は、半笑いでパパとママが命を賭して戦っているというのにバカにしてくる。
それに対し隣に控える者は静かに槍を構え
『戦力の有無は関係ない。私達はただ使命を果たすだけ。…1人でも多くの人を救う。』
『ばかいってんじゃねぇぞ!救うだぁ!?一体でも多くの魔物を殺すの間違えだろ?』
槍を持つ者の言葉が気にくわないのか大剣を振るい大げさに怒鳴る。
『……隠れる場所が彼の背中から鎧なっただけだが、やけに自信満々だな?』
槍が何かしらの皮肉を言ったのだろう。大剣の方から向けられていないのにひるんでしまうほどの殺気が漏れる。
『あぁ!?…てめぇ何言ってやがる?』
『ふっ減らず口を叩くより任務を全うするぞ。』
『………うるせぇ』
槍と大剣は改めて武器を構えると、突如、深い闇と猛々しい炎が吹き出る。
『…英雄が1人。闇のキャプリコーン・パドラックス。参る』
『英雄がぁ1人!!火のリオ・パドラックスだ!!派手に暴れるぜ!!』
彼らは口上を述べる。魔物という魔物を屠るために現われた人々の英雄が猛威を振るうために。
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