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花亡き世界で~唯一の花属性で、裏切って廃棄した家族だった奴らにたむけを贈る  作者: アロ紙
火の英雄編

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閲覧ありがとうございます。

槍を穿たんとするリムルに対し、起用にもソウカは鞘先をリムルの穂先とぶつける。

猛々しい火を纏い、一流の戦士が穿つ槍と何も纏っていない、無名の戦士による鞘での突き。

言葉で見れば槍の圧勝だろう。





リムルは自身の槍の技術に相当の自信がある。孤独を愛した槍の師に教示を仰ぎ、技を受け継いだ。若いから、魔王がいた時代を知らないからと見下されることもあった。

それでも彼女は槍一つ覆してきた。

だからこそ、余裕な態度を取る彼にも一矢報いられると思っていた。かつての風剣。ガストルですら手こずった私の自慢の槍だ。

気持ちを乱されても、どんなに逆境であろうと、この技だけは全力で出せる。





だからこそ、彼女は驚愕してしまうのだ。

彼の技の美しさに。そして同時に抗いたくなる。



私にも折れてはいけない思いがある。

「うっ!?…うわぁぁああぁぁあぁあ!!!!!」

握る槍に更なる火を纏わせながら彼の剣に対抗を試みる。




しかし、槍と鞘がぶつかり合った瞬間。はじき飛ばされたのは






槍だった。



ソウカの鞘はリムルの槍をものともしないで、激しい衝突音と共に、リムルを吹き飛ばす。

吹き飛ばされたリムルは観客席近くの場外の壁に激突する。

「かはぁっ…………パパ…ママ……ごめんなさい…」



観客達は今起きた事を一瞬理解できなかったが、舞台に立っているのがソウカだけだと認識すると、今起きた事を理解する。



「じょ……場外。ソウカ選手の勝利です…」

震える声で戦闘終了を告げる審判の声を聞き、ソウカはリムルが埋もれる壁へと近づき、埋もれる彼女を見つけると、



「……はぁ」

ふわっと瓦礫から救出すると、優しく抱きかかえてどこかへ向かう。









「………んっ……はっ!……いつっ!?」

リムルはがばっと起き上がると、頭を抑える。



「…応急処置はしてある。気を失っていたから、ポーションは飲ませてない。」

頭を抑えるリムルの元に小さな小瓶が置かれる。



「ソウカ…それにここは…宿屋かしら?」

リムルが眠る場所は昨日と一昨日も見た景色だった。

どうやら、ソウカは試合が終わると倒れたリムルを抱いて宿屋まで帰って来たようだ。



リムルは周りを見渡し、そして自分の手をみて

「そっか…負けちゃったんだ…」

そういうと瞳から一筋の雫が落ちる。

「うぐぅ……ひぐっぅ………」

小さな部屋には彼女のすすり泣く声だけが聞こえる。ソウカは彼女をあやすことなく、彼女が自分なりに落ち着くのを待ち続ける。

日が傾いた今、窓から差す光で彼女の顔を詳しく見ることはできない。



「……ねぇ」

そんな風に口を開いたのは、日が傾いたあとだった。

「…なんだ?」



涙で目を腫らした彼女は

「あんた、リオの知り合い?」

少しだけ、ドキッとするがそんな素振りを見せることなく、

「……彼女ほど有名な人だ知ってい…「それよ」…ん?それとは?」

はぐらかそうとしたとき、ソウカの言葉に被せるようにして、指摘する様に言葉を紡ぐ。

一体何がソウカをリオを結び付ける理由になったのか判らないでいると



「…ねぇどうしてリオが女性だって判るの?」

「ん?あいつは女だろ。当たり前じゃないか。」

鎧を身に纏って顔を隠しているが、あまり人前に出るのが苦手だったリオだ。そういう理由で顔を隠しているのだろう。






リムルは少し呆れながら

「…はぁ。リオは…一度も公の場で性別を公表したことはないわ」

「…ほう」





「リオは…あいつは英雄と呼ばれる前から今までもずっと一度も顔を出していないのよ。」

リムルは俺をじっと見て



「最初に気になったのは宿での会話よ。私はソウカを疑うためにわざとリオの事を彼女と呼んだわ。リオの事を知る人じゃなければ、彼女という単語に引っかかるはず。それなのにソウカ。あなたは気にするどころか、当たり前のようにしていたわ。そして、さっきの答えで確信したわ。」

どうやらリムルは俺がリオの事を知る人物であるかを探る言葉運びをしていた様だ。



「……そうだったのか…。8年前とは違うのか…」

俺がいない間のリオを知らない。そんな単純な事が落とし穴になったとはな。今度はもう少し下調べをしておくべきと心の中で反省する。



「8年?」

俺のつぶやきが気になったのか、聞き直してくるが、そこを話す義理はないので

「気にするな。」

濁すことなく、明確に話さない事を暗に告げる強い口調で告げる。



そこで少し気になった事がある。

「…ん?リオは性別を公表していなかったとして、どうしてリムルはそれを知っているんだ?」



リムルは少し口を紡ぐと

「…そうね…長くなるわよ?」

聞いて欲しくない。けど誰かに話してすっきりしたいという二律背反の感情がせめぎ合う顔で俺をみる。



俺はすっかり日が沈み、月が顔をだした空をみて、

「ふっ。軽食をもらってこよう。生憎夜は長い。ちょうど軽食のつまみが欲しかったんだ。」

そう告げて、部屋をでて軽食をもらいに下へ向かう。



「…ありがと。…あっ!私の分は少し多めにしておいてちょうだい。」

リムルは少し元気になったのか、出て行く俺にそう告げる。



………よく食べるな。っという言葉は心の奥にしまっておこう。


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