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花亡き世界で~唯一の花属性で、裏切って廃棄した家族だった奴らにたむけを贈る  作者: アロ紙
火の英雄編

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閲覧ありがとうございます。

「…驚いたわ」

預かってもらった武器を返してもらうタイミングで、リムルが声をかけてくれる。



「預かってくれてありがとう。驚いた?ネイルの弱さをか?」



ため息をつくリムルを横目に会場を去る準備をする。

「…はぁ。ネイルはともかく、あなたの強さよ。…やっぱり強かったじゃない?」

その後も根掘り葉掘り聞かれたが、あまり返答する事なく、宿へ向かう。

どうやら、今日は予選だけで決勝トーナメントは明日の様だ。明日は決勝まで行い、明後日に決勝を行うという予定の様だ。




「…のう…青年よ。」

突如声をかけられた気がしたので振り向いて見ると、先程ネイルと共にいた老人がいた。

「?えぇ~っと確か前風剣か?」

老人はこちらに近づいてきて、手を伸ばす。

「…挨拶がまだじゃったのぅ…決勝へ駒を進めた事実にめでたい。儂は前風剣の名を冠しておったガストルじゃ」



「祝福に感謝する。」

握手に応じると、掴んだ瞬間殺気を感じた

(わざわざ俺だけに殺気を浴びせるか…)

隣でリムルは不思議そうに見ている。



(所詮、老人の…老害の殺気か…)

「…Fブロックはあまり秀でた選手がいなくてね。っとそうだ、この剣借りていたんだ。持ち主に返してくれないか?弟子だろ…それと、ちゃんと手入れする様に言っておいてくれ。なまくらじゃああるまいし…。」

老害の殺気をものともせずに、ネイルから借りた剣を渡す。



「…伝えておこう。…して、おぬし…何故止めなんだ?」

剣を受け取り、俺を射貫く様な目で見つめる。



「止める?はて、なんのことやら。…強いて言うのであれば、俺は臆病でね。ネイル?といいましたかな。彼はどうも卑怯やだまし討ちが得意そうに見えました。気を失った振りをしている可能性があると思いましてね…。徹底的にやらしていただきました。」

戯けるように俺が何故気を失ったネイルに追撃をしたのか説明する。



「そうか…なら、その結果ネイルが剣を握れぬ体になっても良かったと?」

俺の答えが気にくわないのか、更に追求してくる。



「えぇ構いません。今日あった程度の他人ですから。あなたは道端のゴミに情けをかけますか?俺は情けなんてかけませんよ。…それに、仕掛けてきたのはネイルの方でしたから。なんて云うのですか…そう!自業自得という事ですね。風剣…あの程度のそよ風でね~冠する名にふさわしくなかったですね。」

適当にガストルに返答し、会場を後にする。



「……ならば、おぬしも同じように…」

何か言った気がするが、俺には聞こえなかった。









俺とリムルは昨日と同じ宿へと向かう。向かう中気になったので

「ところで、わざわざ同じ宿じゃなくて良いんじゃないか?今日で多くの参加者がいなくなるから宿も空くだろ?」



「う…うるさいわね!良いじゃない。わざわざ宿を探すのは面倒なのよ。」

適当な理由を並べて、言い訳をしている内に昨日の宿に着く。



カランカランと扉を開けると、昨日の宿娘が1階の酒場を清掃していた。

「あら?お二人さんお疲れ様。…どうだったって聞こうと思ったけど…どうだった?」




俺は特に返事する事なかったが、リムルがピースサインで返していた。

「あら!それは凄いね。リムルさんは問題ないと思っていたけど、兄ちゃんも突破したんだ。」



「あぁ。後今日も頼む。」

銀貨を2枚渡そうとするが、俺より先にリムルが銀貨2枚を出して、ニヤッとする。

「うふふ。2人分払ったわよ。1人で借りたけど、1人増えても問題ないわよね?」




…昨日の意趣返しか…

「…はいはい。」

適当に返事をして、俺は銀貨ではなく銅貨を宿娘に渡す。

「明日の朝食を…2人分頼む」


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