28 行き止まりにはご用心
「暗いのは……苦手」
マナが弱気になる。ひよってるマナも可愛い。
「とりあえずパパっとダンジョン攻略しちゃおうぜ」
ドラゴが足早に先に進む。
すると、ドラゴがすぐに立ち止まった。
「ん? ドラゴどうしたんだ?」
俺が聞くとドラゴが
「道が……3つあるぞ」
前方を見るとドラゴが言った通り分かれ道があった。うわぁ、こりゃめんどくせぇ。
「本当だな。どれにする?」
「こ、ここはみんなで指をさして多かったとこに進みましょう!」
マナがそう言うと俺たちはとりあえず賛成した。
「じゃぁ……俺がせーのって言ったらみんなで指さすぞ。行くぞ……せーの!」
俺は真ん中を指さした。ドラゴとマナは……
「私は右」「俺は左」
なんか察してたが本当にこうなるとは……
「みんな……違うな。どーする」
「と、とりあえず真っ直ぐ行きましょうか」
「そ、そうだな」
こうして無駄な時間を過ごした俺たちは真ん中の道を進むことにした。
それから少し進むと、
「え」
俺たちの前には壁が立ち塞がっていた。
「こりゃまためんどーなことになったな。さっさと戻るぞ」
ドラゴがそう言って後ろに振り向いた瞬間……
ゴゴゴゴ……
俺たちが通って来た道が塞がれた。
えぇえええぇぇえええ!? シンプルにこれどーすんの!?
ドドドド……
心の中で焦っていると頭上から大きな音がした。耳を塞ぐ俺たち。やべぇ、鼓膜破れそ。
音が止まり天井を見上げると、
「え……穴なんて空いてたっけ?」
俺がそう口にすると
「ライ君……危ない!」
ドラゴが俺にそう叫ぶ。すると、その穴から何かが落ちてきた。
「うわっ!」
間一髪後ろに飛び回避した。まじで危なかった……
心臓の鼓動が身体中に響きまわる。
てか、何が降ってきたんだ……ってええぇええぇええ!
そこには俺よりも三倍近く大きいゴーレムが立っていた。スライムじゃないよ! 本物のゴーレム!
「これ……倒すのか……」
「そ……そうみたい」
心の準備が完了する前にゴーレムは動き出した。
「二人とも来るぞ!」
俺たちは武器を握り、ゴーレムの攻撃を受ける体制を取った。
ゴーレムが腕を振りかぶる。標的は……俺!
「二人とも離れろ! 」
それを言ってすぐ、ゴーレムは俺に向かって腕を飛ばしてきた。俺は右に避け、ゴーレムの股の下を通り、後ろに回った。
このゴーレムの攻撃をもろに食らったら多分ワンパンで終わる。でも、お世辞にも素早いとは言えない。これなら……勝てる!
「ドラゴ! マナ! 次の攻撃が来たら1発ぶち込むぞ!」
それを聞いた二人は「おう!」「分かった!」と受け答える。
ゴーレムがまた腕を振り返り、次の標的はドラゴだった。そしてゴーレムが腕を振り下ろした。
ガギーン!
大きな音が響いた。
なんとドラゴが大剣でゴーレムのパンチをうけとめていた。すげぇパワー……。ちょっと引く。
「今だ! ライ! マナ!」
今にも吹き飛ばされそうなドラゴが叫んだ。たしかに今しかない……!
「マナ! 行くぞ!」
俺は高く飛び、ドラゴを殴っている右手の肩を、マナはスピードを上げて左足首を切りつけた。
グァァァア
思ったより効いている。行けるぞ。
ドラゴを殴る力が弱まりドラゴが後ろに退ける。
「今だ! たたみかけろ!」
ドラゴも攻撃に加勢する……が、
「あ、嘘! 下がれ!」
ゴーレムの様子がおかしい。
……!
ゴーレムが腕を目一杯広げ、回転し始めた。
なんだコイツ。知能高くねーか!?
ゴーレムの腕は俺たちに襲いかかる。真っ向勝負じゃ絶対に飛ばされる。逃げるしかねぇ。
でも、逃げてるだけじゃらちがあかない。考えろ……考えろ!
そうか! こいつは馬鹿みたいに硬いわけじゃない。ダメージも入る。さっきもかなり怯んでいた。
「マナ! ドラゴ! こいつの注意を引いてくれ!」
「え! ちょっと嫌だけど……分かったよ!」
「おう! 任せろ!」
2人がゴーレムの前に立ち注意を引いた。ナイス2人とも。
俺は全速力で後ろからゴーレムに向かって走り出した。回る腕が遠心力で少し浮く瞬間。そこを狙って足元まで潜り込んだ。そして俺は両足首を切りつけた。すると、
グァァァア……ドガーン!
ゴーレムは体制を崩し思っきり壁にぶつかった。そこから大きな砂煙が立ち上る。
「や……やったか?」
少しすると砂煙が収まりゴーレムの全貌が明らかになった。
「もう……いない? 消滅したのかな」
「そうみたいだな」
よーし! 作戦勝ちだ! もしこれで終わってなかったらみんなぽっくり行ってたな……
「や……や……やりましたね! ライ君凄いです!」
いやーそれほどでもと頭をかく俺。
「でも、ライがいなかったらほんとにやばかったな。助かったぜ」
ドラゴが俺を褒めると……
ゴゴゴゴ……
来た道が空いた。
「道が空いたぞ!」
これで戻れるな。でも、また道ミスったらまた戦うのか……
そんなこと考えても仕方がない。また倒せばいい話だ!
「行きましょうか」
「あぁ、そうだな」
そして俺たちは来た道を戻って行った。
広告の下の星マークのところで評価が出来ます!是非励みになるので評価のほどお願いします!
期待を込めたブックマークもよろしくお願いします!




