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23 本当の気持ち

 丘を下りきり、いつもどうりの帰り道。


「そーいえばドラゴって誰と住んでんだ?」

 そう言えばこれはずっと知らなかった。


 するとドラゴはこう答えた。

「あぁ、今は誰とも住んでねーよ。訳あって一人暮らしだ。俺ももう19だしな」


 一人暮らし。初耳だった。この世界は19で一人暮らしが当たり前なのか。


「あぁ、そうだったのか。なら今度遊びに行かせてくれよ」

「あ、私も!」

「おう。いいぜ」


 そんな会話をして、ドラゴと別れた。


 俺とマナが少し歩くとマナが口を開いた。

「ライ君は流れ星にどんなお願いしたんですか?」


 俺のお願いは人に言えるものじゃないからどーしよ。ここは上手く切り返さないと。


「マナはどんなお願いしたんだ? マナが教えてくれたら教えようかな」

 俺は腕を組んで答えた。

 すると、

「私は秘密。もし、願いが叶ったら教えてあげますよー!」


 そう行ってマナは走り始めた。

 そして俺は後ろから走って着いて行き、

「じゃぁ俺も秘密だ。叶ったら俺も教えてやる!」


 こうして、俺たちは走って家まで帰った。


 ―――――――――――――――――――――――


 おばさんの家で夜ご飯を食べたあと、マナは風呂に入っていた。その時俺はリビングでボーとしていた。

 すると、おばさんがキッチンから出てきた。


「ライ君。最近マナどうなの? 頑張りすぎたりとかしてない?」

 心配そうに聞いてきた。


 俺はなんて答えていいかわからなかった。でも、今現状のことを言うなら、


「その心配はありませんよ。頑張ってはいますけど倒れたりはしませんよ」

 俺は微笑みながらそう答えた。努力させすぎてたなんて言えないしな。


 それを聞くとおばさんはニッコリ笑って

「そうなの。これからもマナをよろしくね。ライ君と出会ってからなんかマナいきいきしてるから」


 そうだったのか。俺のおかげでいきいきか……

 本当に俺のおかげか? とか思ったが今はそんなことどうでもいい。俺がマナを変えたんだ! 良く思え!


「そうだったんですね。こちらこそマナにはお世話になってます。これからもよろしくしたいのはこっちの方ですよ」


  なんて話をしているとおばさんはあくびをしながら「もう寝るわ」と言って部屋に入っていった。


 俺にはマナが必要。マナには俺が必要。俺は少し笑ってしまった。これが俺の今の幸せなんだ。


 ―――――――――――――――――――――――


 俺も風呂に入り、部屋に戻った。

 俺は忘れていた。この異世界に来た理由を。

「そういえば俺……龍討伐するんだったな」


 ベットに横たわりながら呟く。

 龍の強さもどんなやつなんかも分からない。俺が勝てるかも分かったもんじゃない。

 心のどこかで俺は思っていた。


 ――このままマナと一緒にいたい


 そんなことを考えているとまたあの言葉が脳裏に過った。


 "差別をなくしたいの"


 マナの願いだった。そして俺は約束をした。

 その願いを叶えてやると。


 両手で頬を強めに2回叩き、

「あぁー! 俺なんてこと考えてんだよ! さっさと龍倒してやるよ! もう!」


 俺は強めに叩きすぎてズキズキ痛む頬に手を当てる。ふと俺は思う。

「マナは俺の事、どう思ってんのかな」


 そう呟くが、そんなことどうでもいいと吹っ切れ、俺は寝ることにした。俺は今を楽しむことに決めた。

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