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18 第2回居候生活

「はぁぁあ!スッキリしましたね!ライ君」

「まじでスッキリしたわぁぁあ!」

 カッコつけていたが、内心ちょっと怖かった。そして今はすごい嬉しい。


「ライ。めっちゃ強くなってんじゃん」

 ドラゴがニヤニヤしながら言う。


「毎日が地獄だったからね。これくらいにはならないと」

 そう。毎日が地獄だったのだ。


 みんな忘れてると思うけど腹筋、背筋、腕立て100回だぞ?毎日……


「でもライ君!強くなったのはライ君だけじゃありませんよ! ね? ドラゴ君!」

 ドラゴがまなに向かって「おう!」と答える。


 そっか。マナも強くなろうと努力してたんだっけな。


「ほほ〜う。後で見せてもらおうじゃないか」

 こんな、たわいもない会話は久しぶりだ。


 ―――――――――――――――――――――――


 そんなこんなで平野に着いた。

「ライ君!加速の体得の前にちょっと見ててください!」


 ていやぁぁぁあ!

 そう言うとマナはそこら辺にいたオークたちを片っ端から蹴り飛ばした。


 当たり前のようにオーク達は敵対し、マナにものすごいスピードで襲いかかる。

「いくらなんでもマナそれは危な……」


 ナイフを持ち、助けに入ろうとした時、マナはオークを既に数匹撃破していた。

 その姿はまさに蝶が舞っているとでも行った方がいいのだろうか。そのくらい軽やかにかつ、無駄な動きが一切なかった。あれほどいたオーク達がものの20秒で全てマナに倒されてしまった。


「ライ君!見てました?」

「うん……見てた……見てたよマナ!マナすげぇーじゃん!」

 マナは嬉しそうに笑う。


「ライがいない間マナはずっと俺と模擬戦をしてたんだよ。気抜くと負けちまいそうになるくらい上達してるぞ。まぁ、そのおかげで俺もかなり強くなったがな」

 そう言ってドラゴはマナと顔を見合わせ「「ね〜」」っと言った。


 強くなってるのは俺だけじゃない。マナもドラゴも。嬉しいし頼もしい。

 その時ふとおっさんの言葉が頭に浮かぶ。


 良い仲間を持ったのう


 本当にその通りだ!

「じゃぁマナの成長も見たところだし、パパっと加速体得させちゃいますか!」

「うん!」

「ドラゴはいいのか?」


 そう聞くと「俺は要らん」と言ってオークを狩りに行った。


 ―――――――――――――――――――――――


 俺はおっさんから加速の体得の時教えてもらったことをマナに教えだ。

 そうして1日50本の短距離をやらせることにした。

 俺は100本だったけど本気で辛かったから50本にしといてやろう。


「……50!はぁぁ。1日目終わったぁ。ライ君は何日で体得できたの?」

「俺は1日100本で3日だったよ。だから多分マナも一週間以内には体得出来ると思う」

 そう伝えるとマナは両手を握り上に突き上げ「頑張るぞー!」と叫んだ。


 ―――――――――――――――――――――――


 その日の帰り道、ドラゴと別れ俺はマナに問いかけた。

「あの……さ。俺ってまた居候……して……いいのか?」


 俺は一度おばさんの家を出ていってしまっている。二度目の居候を許可してくれるかどうか……

 心配をよそにマナは

「大丈夫大丈夫。もう伝えてあるから」

 と軽く言った。


 そうしてマナは俺の手首をつかみ初めて会った時のように笑顔で走り出した。


 ―――――――――――――――――――――――


 おばさんに挨拶を済ませ、夜ご飯を食べ、風呂に入り、久しぶりの部屋に入った。

 お帰りだな俺。


 俺は軽く伸びをしてベットに横たわった。

 この約半年間、長いようで短かった。


 かなり疲れが溜まっていたのか気づいたら俺は夢の中にいた。


 ―――――――――――――――――――――――


「マナ来るぞ!」

 俺の目の前には龍がいた。


 グラァァァァウ!


 龍がマナに向かって尻尾を振り回す。

 それがマナに直撃した。

「きゃぁぁぁあ」

 俺の目の前には悲惨な状況が広がっていた。


「マナ……おい!しっかりしろ……マナ!」

 俺は急いで飛ばされたマナの所に行き倒れたマナを抱えた。

 すると、


 グラァァァァウ!


 また龍が来た。

 マナに覆い被さるようにして背を向け、攻撃を受けようとした時、

「おりゃぁぁぁあ!」

 ドラゴが大剣を振り回し、龍の攻撃を受け止めた、

 ……が、ドラゴも攻撃に耐えられずふきとばされてしまった。

 ドラゴは壁にたたきつけられる。


 俺は恐怖でマナを支える手が震えていた。目の前が真っ暗になる。


 しばらくすると光が戻ってきた。

 その瞬間俺に龍の尻尾が俺を直撃した。


 ………!


「……は!」

 夢……か。

 俺の服は汗でぐっしょりしていた。

 外はまだ暗い。時計を見るとまだ夜中の3時だった。


 服を着替え、汗をかき水分が足りなくなり喉が渇いた。水でも飲むか。

 リビングに向かってドアを開けだ。

 すると、


 ギシギシ


 リビングの方で誰かの足音がした。


 ……?


 電気も着いていない。

 もしかして……泥棒!?


 俺は覚悟を決め、確保へと向かった。




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