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14 卒業テスト

 かれこれおっさんの弟子になって半年が経った。


 こんないるはずじゃなかった……


 って言うのもおっさんの教育がか!な!り!

 厳しく、センスのない攻めを永遠に修行させられていた。


「ライよ。今日はテストじゃ。このテストをクリアしたら晴れて弟子卒業じゃよ」

 いつもの広場でダボさんと居るとおっさんがそう言った。


 よっっっしゃぁぁぁぁあ!


 テストをクリアすればマナに会えるよ〜


 この半年間ずっと寂しかった。マナとドラゴと一緒に居た期間は短かったけれどかなり濃いものだった急に薄味になりすぎたようだ。


「でもおっさん。テストって何すんだ?」

「あるモンスターを倒してもらおうと思ってな。なーに、龍ほどでは無いぞ」


 おっさんは手招きをしある場所に移動した。


「ここは?」

「龍の祠の近くのダンジョンじゃよ。今じゃ誰も来ないのう」


 周りに木が生い茂り、緑に隠れるように薄暗い入口があった。

「テスト。それはこのダンジョンを攻略し、リザードマンがドロップする龍の(うろこ)を手に入れることじゃ」


 そう言っておっさんは俺の背中をポンと押し出す。

 なーに簡単じゃねーか。今までおっさんが見てないとこでどれだけ頑張ったことか。

 ちなみに筋トレも毎日欠かさずやってたからな!?


「ライ!頑張れよ!」

 ダボさんが声援を送る。

 振り向かず手だけ挙げ、手の甲で別れを告げた。


 ―――――――――――――――――――――――


 俺はおっさんから貰った虹色に光るナイフを持ち、ダンジョンを進んでいた。


「うわぁ…なんか気味悪いな…」

 中はかなり暗く、異様な雰囲気だった。

 すると、


 ぐにゃ


 なにか柔らかいものを踏んだ。

 俺は鳥肌がたつ。


「うわぁ!」

 俺が叫ぶと同時にその柔らかい何かが俺の視界に入ってきた。


「す、スライムかよ……驚かせんなって」

 そこにはスライムがぴょんぴょんしていた。

 スライムと言ったら良くいる初めのダンジョンに居る雑魚キャラだ。


「さっさと倒すかぁ……ってえぇ!」

 俺の目の前に広がった光景は


 ぐちょぐちょ


 後ろからたくさんのスライムが現れくっつき始めた。


 おいおい。嘘だろ。塵も積もれば山となるとかやめろ。


 そんなこと思って居ると、あら不思議。

 目の前に大きなスライムで出来たゴーレムが現れた。


 すると、


 ボンッ


 スライムが思いっきり殴りかかってきた。

「あぶなっ!」


 俺はとっさに後ろに飛んで逃げる。

 この時俺は自分の成長を肌で感じた。


「あん時だったらきっと……雑魚キャラにも勝てなかったよな」

 微笑みながら俺は独り言を呟いた。


 俺はナイフの刃が小指側に向くように持ち替え、スライムに向かって走り出した。


 スパっ


 うわっ!俺はえぇ!

 俺は難なくスライムの左腕を切り落とした。

切り落とした左腕は地面に落ち、消滅した。


 このままいけば楽勝……と思っていると

 スライムが地面を残る右手で殴った。

 すると、


 ゴロゴロ……


「まじかよ」

 地面が揺れ始め、俺の真下の地面が山のように盛り上がってきた。

 間一髪避けた俺は、

「この雑魚強いな」


 なんてしょうもない矛盾発言をしつつ、スライムを狩った。


「この世界のスライムってこんな強いのかよ」

 先が思いやられる。


 まぁそんなことはいい。勝てたんだ。

 負け続け勝ったこともない俺が。

 それだけで俺は嬉しかった。


「さっさとリザードマンってやつ倒して帰るか」


 ―――――――――――――――――――――――


「スライム多すぎだろ!」


 3歩歩けばスライム。

 このダンジョンスライム専用ダンジョンなんじゃないかってくらいスライムの量が尋常じゃない。


 かれこれ4体目のスライムゴーレムを倒した時、

「あー、もうめんどくさい!」


 俺はクラウチングスタートの形を取り、足に力を込め走り出した。


 ビュン!


 スライムゴーレムができる前にリザードマンとこに行ってしまおう大作戦だ。


 数秒走ると、あるものと思っきりぶつかった。

「いてて…」


 ぶつかった方を見るとそこには何かが居た。

 槍を持ったドラゴンみたいなやつ……

 こっちを見て睨んでいる……

 強そうなやつ……

 あ、こいつがリザードマンか。


「す、すんません」


 リザードマンが槍を突き上げこっちに走り出した。

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