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12 固有スキルってのが俺にも欲しい

 おっさんの弟子になって1ヶ月が立った。

 何回か筋トレをサボり暇な日があったのだが意外とちゃんと俺は修行していた。


「対人戦においても、龍討伐においても、まず大事なのは相手の攻撃を見極めることじゃ」

 1日目。そう教えられた俺は1ヶ月間、

 受けの修行をしていた。


 俺も攻撃したい……


 そう思っていた矢先、

「ライもそろそろ受けが良くなってきたな」


 おっさんの知り合いである30歳くらいのダボさんが修行を手伝ってくれていた。


 というのも、「ワシはもう歳じゃ」と言って一向に動かない。修行している広場にもずっといる訳でもない。

 酷い! 師匠! 師匠ダボさんに変えるぞ!


 でも、本当にダボさんは腕利きのプレイヤーだ。

 龍討伐は目指してないものの趣味で自分を磨いていたらしい。


 趣味……か


「そうですか? ありがとうございます!」

「ちょっと休憩がてらいいこと教えてやるよ。らいにとっていいことかはしらねぇーが」


 いいこと? 聞くだけ価値がありそうだ。


「いいことってなんですか?」

「ライは4つのスキルを体得しただろ?」

「はい。かな〜りキツかったです……」

「ははは。そうか。でもそれは誰にでもある素質だ。4つのスキルの他に固有スキルというものを持ってるやつがたまにいる」

  ダボさんは微笑みながら話してくれた。


 固有スキル。唯一無二のスキルってことか?

 おもしれぇ。俺にもあるのかな。

「たまにってことは持ってない人の方が多いんですか?」

「あぁ。そうだ。でも、俺が見るからにライは持ってそうだな」


 俺にも……固有スキル……あるといいなぁ。

 転移系にはそーゆーの付き物だもんな!


「俺にもあるといいですね。てか、ダボさんは固有スキルってやつ持ってるんですか?」

「我ながら持っているぞ」


 そう言ってダボさんは右の手のひらを上に向け


 ボッ


「うわっ!」

 手から炎が現れた。

 すげぇ!マジックみたい!


「これが俺の固有スキルだ。炎を自由自在に動かせる」


 ダボさんは炎を遠くに飛ばしたり、小さな爆発を起こしたり色々見せてくれた。

「ここであんまりやると怒られちゃうから今日はこれだけな。本当はもっと強力なのも使えるんだが」


 そう言って頭をかくダボさんに俺は見とれていた。


 かっこいいし俺にも固有スキルがあったら大切な人をもっともっと守れる。

「ダボさん!俺ダボさんよりもすげぇ固有スキル持ってるはずだから体得するまでまってて!」


 子供みたいに無邪気に大声を出した。それを見てダボさんは我が子を見るように微笑んでいる。


「じゃ修行再開するか。明日からはラーさんに相談して卒業できそうだ」


 ラーさんとはおっさんの名前だ。

 最近知った……


 こうして俺はこの世界での夢がひとつ増えた。


 ―――――――――――――――――――――――


 私がドラゴに戦い方を教えてもらい始めてから1ヶ月がたった。


「戦いが様になってきたぞ、マナ」

「本当? やったね!」


 でもまだまだだ。ライ君はきっと、今もずっと頑張っている。いつライ君が帰ってくるか分からない。だからそれまでにもっと強くならなきゃ。


「ドラゴ! もう1回模擬戦!」

「またか?やりたいならいいけどよ。あんま無理すんなよ」


 無理しなきゃ行けないんだ私は。そう思って私は剣を強く握りしめた。


  ガキン!


 私の剣とドラゴの大剣がぶつかる。

 しかし、ドラゴの力に負け私は飛ばされた。


 ダメ……今のままじゃダメ!もっと強くならなきゃ。

 「ドラゴ! もう一回!」



 ―――――――――――――――――――――――


「戦い方がなっとらん! もっと腰を入れるんじゃ!」

 おっさんの声が響き渡る。


 受けを卒業してから数日が経った。

 攻めに関して俺は全くセンスがないらしい。


「おっさん分からねぇーよ。腰を入れるってなんだよ!」

「ワシにもわからん」


 おい! 無責任野郎!

 と叫びたかったがおっさんは感覚派なんだろう。


 腰を入れる……腰を入れる……

 そう俺は唱えながら、ダボさんとの修行に望んだ


 ―――――――――――――――――――――――


 今日もバンバンしごかれおっさんの家に帰った。


「ほっほっほっ。おつかれじゃな」

「おっさんは先に帰って来て楽だよな!」


 俺がトゲトゲしていると、

「マナちゃんが倒れたらしいぞ。努力のし過ぎでのう」

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