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白銀の忌まれ血  作者: 影乃雫
第五章 切札編
155/310

Ep:155 工房

「た、助かったぜ…!何だったんださっきの…?」


クリスは僕とブルートに向かって聞く。僕とブルートは戸惑い、顔を見合わせる。それを見てクリスは言った。


「また守秘義務の事気にしてんのか…?それなら絶対に誰にも言わないって約束する。それでも教えてくれないか…?」


クリスの真剣な表情に、僕とブルートはたじろいでしまう。


「分かった…でも、絶対に誰にも言うなよ…?」


ブルートは諦めた様に言い、クリスは深く頷いた。僕とブルートは、クリスに今まで起こった事、僕が現状何者なのか、そしてJoker(ジョーカー)が敵であることを教えた。


「大変だったんだな…オレなんかがその気持ちを分かるなんて言っても、信じて貰えないだろうけどよ…」


クリスは真剣な表情で言う。


「クリス、お前…!オレなんか何て言うなよ…!」


ブルートは、何故かそこに反応していた。


「簡単では無いし、今すぐに騎士になれないのは分かってる。それでも、ブルートの為に、アンタの為に…いや、この国の為に力を貸す事くらいはできるからよ。一協力者として手伝わせてくれ。ここに居る間だけでもな」


そう言ってクリスは手を差し出した。僕はそれを握り返した。


「さてと…改めて、ここがオレの工房(ラボ)だ!」


クリスは、さっきまで僕達が居た建物を差して言った。


「ラボ?」


「ああ、ここで色んなものを作ってるんだぜ」


確かに、よく見てみると道具や材料が沢山並んでいる。


「お前、まだ機関(からくり)作りしてんのか…?」


「当たり前じゃねえか。最近新しい武器が出来たんだぜ!」


クリスは嬉々として笑っていた。


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 息を切らしたJoker(ジョーカー)が、覚束ない足取りで、トイフェルとヘルツ、そしてエルの居る謎の屋内に帰って来る。


「お帰り」


トイフェルはJoker(ジョーカー)に一瞬だけ視線を送り言うが、直ぐに目を逸らす。


「お帰りじゃ無いよ…!何だいあの強さは…あれが魔王の力なのか…?」


「いや、彼の場合は魔王の力だけじゃない…彼自身が力を使い熟し、技を作り、強くなっている」


「たかが人間が、魔王の力を使い熟せる筈が無いだろ…!?」


「魔王の力を持っている時点で、只の人間じゃ無いのは分かり切った事だろう?」


トイフェルはJoker(ジョーカー)に対して、少し厳しいあたりを見せた。

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