Ep:151 家屋
ブルートが会話する相手は、僕がブルートに話しかけたのに気付いて言う。
「ブルート、知り合いか?」
ブルートに視線を送リ、ブルートが頷くと、僕に向かって言った。
「よお、オレはクリスだ。ブルートの親友だ」
そう言ってクリスは右手を差し出す。
「僕はライト、白銀烏騎士団の…騎士です」
僕はクリスの手を握る。途中まで言って気付いたけど、騎士は騎士でも階級が無い。前は上等兵だったけど…
「騎士…?それに白銀烏騎士団って、聞いた事が無えぞ?」
「新しく出来た騎士団なんだ…ほら、碧竜と銀鷲騎士団が王都の事件で崩壊しただろ?それで新しい騎士団が設立されたんだ」
「へぇ…何でそんなに詳しいんだ?」
「ここを出てから色々あってな…卒業する前に騎士になったんだよ。前は黄金獅子騎士団に居たんだけど、白銀烏騎士団に移籍したんだ…」
「そうなのか!何で言ってくれなかったんだよ!今日はブルートの里帰り記念と出世記念で祝宴だな!」
そう言ってクリスはブルートの手を取り、鼻歌を歌いながら駆けだした。
「おいちょ…っ!?」
「あ、待って!」
僕は引っ張られていくブルートを追いかけて走った。
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途中から歩き、暫く進むと、クリスは一つの建物の前で足を止めた。
「たっだいま~!」
そう言って家屋の中に入って行く。王都やヴィルの街とは全然違う建物だったから、家だと気付かなかった。
「お、お邪魔します…」
僕は呟きながら中に入る。中は薄暗く、煤が舞っているのか少し埃っぽい。
「お、おい…!俺達の話しを聞けよ…!」
「ん?何だ?」
「俺達は調査でここに来たんだよ。この前ここにA…いや、化物が出たんだろ?あれの調査で来たんだよ…!」
ブルートが言うと、クリスは納得した様に頷く。
「ああ、あれかぁ。あれなら大丈夫だよ。もう退治したしさ」
「そうじゃ無くて…!あれが王都にも大量発生したんだよ!あの事件の時に、人為的に!」
「ちょっとブルート…!」
僕はブルートを止める。ブルートもようやく気付いた様だった。止めた理由は、守秘義務の違反。一般人に公開されていない情報を話すのは、違反になる。
「あ、もしかして守秘義務とかって奴か。大丈夫だよ、誰にも言わないから」
クリスは微笑んで言った。




