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白銀の忌まれ血  作者: 影乃雫
第五章 切札編
149/310

Ep:149 女王

 朝になり、目が覚めると、出始めた日の光が目に入る。起き上がり、目を擦る。その時、部屋の扉が叩かれた。朧げな意識の中、部屋の扉を開ける。


「よう、そろそろ行くぞ…って何だその顔…」


「もうそんな時間…?」


「本当なら日の出の少し前に出発する予定だったんだぜ?」


その言葉でようやく意識がはっきりする。


「そうだった!」


僕は慌てて部屋の中に戻り、荷物をまとめて外に出る。外で待っていた馬車に乗って、宿屋を出発した。


------------------------------------


 一度休憩を挿んで、合計半日ほど進んだ。目的地の機巧都市まであと一日半。それまで保存食の干し肉とかを少しずつ食べながら馬車に揺られる。


「なぁライト…」


「何…?」


「暇じゃね?」


「でもする事無いよ…?」


僕がそう言うと、ブルートはニヤリと笑う。そして馬車の扉を開けると外に顔を出し、御者に言った。


「この先の集落まで先に行く!後でついて来てくれ!」


「ええ!?」


御者の驚く声が聞こえる。ブルートは馬車から身を乗り出し、僕の方を見て言う。


「競争だ!」


その瞬間ブルートは素早く走る馬車の外へと飛び降りた。普通なら只では済まない。僕は慌てて外を確認した。後ろを確認すると、ブルートが踵から炎を噴き出して飛んでいた。


「はぁ…」


僕は溜め息を吐きながら、馬車の外へと飛び出した。馬車の進行方向から風を受ける。痣を右足に…いや、左足にも伸ばし、地面を抉りながら着地する。


「置いてくぞ!」


そう言ってブルートが僕の頭上を飛んで行く。僕はブルートが飛んで行った方向へ跳躍し、馬車の横を通り過ぎると同時に扉を閉めた。


「あ、そうだ…!」


僕は自分に強化(バフ)魔法を掛ける。移動速度と跳躍力を大幅に上昇させた。


「ほっ…!」


地面から飛び出た岩の上から跳躍する。その瞬間、岩が音を立てて砕けた。


------------------------------------


 トイフェルの目の前に、白銀の長い髪の少女が一人。


「エル、君が新たな女王(クイーン)だ…」


「……」


エルの痣は首の右側にまで伸びており、常に左頬にも伸びていた。あまり似合わない紅いドレスを身に纏い、その手からは血の様な液体が滴っている。


「これが本当の血の女王ってね…?」


トイフェルはそう言うが、エルは何も言わずに立って居た。

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