表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/10

断罪2




壇上から必死になって探している副会長の姿を鼻で笑いながら会長は総隊長を呼ぶ。


「島崎っ!」


それが総隊長の名前だと気づくのに時間はかからなかった。


「はいっ!」


透き通った声は意外にも副会長の近くから聞こえた。


ハッとして後を見れば、長い髪を束ねた黒髪に赤いメッシュの入った前髪。その中から青い瞳と耳には金色に光る小さなピアス。そして何よりも人目を惹く彼の容姿にみんな目を奪われた。


こんな容姿をした生徒がいたのかと誰もが思ったことだろう。


会長と親衛隊だけが知っている彼の存在。


目立ちすぎる容姿のためにいつもは隠れて過ごしていたため今初めて人前にその姿を現したのだ。


その彼にボーっとして見惚れる者が続出。


副会長までもがポカンと口を開けて見惚れている始末だ。


だが、そんな夢心地は一瞬で終わりを告げる。


「降谷会長・・」


会長の前で片膝をつき頭を下げる総隊長の姿に副会長の意識が浮上する。


「あ、あなたが・・・総隊長なのですか?」


後からそう声をかけたが、総隊長は副会長を見ようとはしない。


「答えなさいっ!!」


イラついて声を荒上げると、総隊長は会長が頷いたのを確認するとゆっくりと副会長の方に振り向いた。


「いかにも、私が親衛隊総隊長の島崎蓮です」


にこやかに笑みを浮かべる総隊長の名前に驚愕する。


「島崎蓮って・・・まさか」


いや、そんなはずはありません。だって彼はここを退学したはずです。


「フフフ・・思い出しましたか?」


意地の悪い笑みを浮かべながら近づいて来る総隊長に副会長はガクガクと震えだした。


「私はあなたに無実の罪をきせられて退学になった生徒ですよ」


彼の告白に体育館全体がどよめき大きく揺れた。

読んでいただいてありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ