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断罪1



「私、長谷亮(はせとおる)は日向美咲さまの親衛隊を解散することを宣言します」


「同じく、私、渡辺将司(わたなべまさし)は上村忍さまの親衛隊を解散することを宣言します」


「同じく、私松下和久(まつしたかずひさ)は成田洋介さまの親衛隊を解散することを宣言します」



三人がそれぞれ解散を宣言したことに当人たちは目を大きく見開き驚いていた。



「解散・・・・」


「・・そ、そんな」


「何で・・・」


膝を床に着き落ち込む三人だが転校生だけはことの重大性を理解していない。


「何だ、解散してよかったな」


その言葉が三人の心に突き刺さる。


「良くない・・・」


書記が小さな声で呟く。


親衛隊解散は彼らに地位を揺るがすには十分だった。


「私たちはあなた方をお慕いしておりました。ですが、最近のあなた方の言動にはついていけません」


隊長たちの眼差しからは怒りも嫉妬も感じられなかった。ただ、それよりももっと上の憐みの眼差しだった。


それが、副会長たちには意外にも堪えた。


生徒会役員には様々なルールがあった。


一、学校行事などイベントの中心になって生徒たちをサポートすること。

二、成績は十位以内に収めること。

三、公私混同しないこと。

四、生徒会室に一般生徒を会長の許可なく入れないこと。

五、会長と副会長は他の役員をリコールできる権利がある。ただし、それ相応理由が不可欠。

六、権利を振りかざさないこと。

七、必ず親衛隊をつくり交流すること。

八、親衛隊が解散すれば役員の地位をはく奪する。

ただし、生徒会長、風紀委員長、親衛隊総隊長の同意が必要とし最後に理事長の承認した場合のみとする。


つまり、親衛隊解散とはリコールと等しい意味をもつ。


会長に仕掛けたこととは手段は違うが同じことをされたのだ。


それにしてもいつの間にあんな動画を?


ちらりと会長を見れば無表情で、それが余計に苛立つ。


でも、カギとなる風紀委員長の姿はないようだ。


もしかして、彼の同意はないということでしょうか?でしたらまだ終わりではないですね。


後は、総隊長ですが・・・


檀上から見下ろしてもどこにもそれらしい人物の姿はない。


総隊長は会長を尊敬していて理不尽なことでもイヤな顔をせずに行動に移すと聞いている。


名前も顔も会ったこともないが親衛隊ではそんな噂があった。


だから、この場にいれば会長言葉に同意するだろう。


「どこだ、どこにいるっ!」


読んでいただいて、ありがとうございます。

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