表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/10

リコール






「会長、あなたをリコールします・・」





全校生徒が集まった体育館で一人の生徒の声が響く。




艶やかな黒髪に大きな瞳と薄い唇、陶器のような白い肌の彼はこの学園の生徒会副会長の日向美咲(ひゅうがみさき)だ。


生徒たちからも信頼もありアイドルのように祭り上げられている彼が、目の前にいる彼にそう告げた。


彼は一瞬驚いて目を大きく見開いたものの動揺することなく不敵な笑みを浮かべた。



彼の名前は、降谷瑞希(ふるやみずき)



この学園の



生徒会長である――――――。




「瑞希、あなたはこの学園の生徒会長に相応しくありません」



キレイな顔で静かな怒りで歪ませて、不愉快だと言わんばかりに睨みつける。


「おとなしく、会長の座を降りてください」



集会で集まった生徒たちは何の言葉も発することなく、


只々、じっと見守る。


だが、会長の親衛隊隊長は違った。


檀上近くまで駆け寄り会長の姿を苦痛の思いで見つめていた。


今すぐにでも副会長の前に立って意義を唱えたい。


そんな思いを我慢して見守っていた。


「会長・・・」



誰もが見惚れる整った顔とスポットライトに照らされた髪は透けて金色に、そして瞼の奥の青い瞳が細くなり何を思ったか声を上げて笑い出した。



「ク、クククッ・・アハハハハ・・」



滅多に人前で笑わない会長に副会長も驚きそれはやがて怒りに変わる。



「何が、おかしいんですか?」


今にも掴みかかりたいのをグッと我慢して声を荒上げる。


すると、ゆるりと会長の体が揺れて顔をあげた。



「おもしろい・・・」



新しい玩具を与えられた子供のように目を輝かせて


そう、呟いた―――――――。









評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ