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朝の学校は嫌い



何もない

私には、何もない

秀でた才能が欲しかったわけでもない

優れた美貌が欲しかったわけでもない

ただ、朝、教室に入って返事があるかを不安に感じることもなく挨拶を交わしたり、休憩時間にお弁当を食べながら教師の悪口を言ったり、何となくみんなと一緒になって部活に打ち込んだり、帰りにファストフード店でどうでもいいことを喋ったり

そんな普通の日常が欲しかった

私には、何もない

今日も私は、教室に入ることが出来ない

誰よりも早く登校して

朝練の野球部の声を聞きながら教室の扉の前で逡巡する

迷ってしまった時点で、私の負けだ

扉から手を離して、方向転換

そのまま廊下を歩いて保健室へと向かう

どうして私は普通に出来ないのだろうか

こんなに普通に憧れているのに

では、私が特別だから普通に憧れているのかというと、否、だ

普通以下の私は今日も普通に憧れて保健室の扉を開く

どうしてこの部屋の扉はこんなに軽いのに、教室の扉はあんなに重いのだろうか

頭に浮かんだそんな疑問を一瞬で掻き消してしまいながら

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