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それでいい。  作者: S。
6/7

よんばんめ


アルバイト先の社員さんとは

顔を合わせるものの

業務連絡しか話さなくなって

もう名前を呼ばれない悲しさは少し…

また悪い癖。

自分から離れていったのに最低な私。



きっと彼以上の人はいないだろうし

彼以上に愛することはできない。

素を出すこともできない気がする…

自分に自信があったらよかったのに

自分がもっと可愛くて賢くて

誰からも好かれる人間だったら?

変われていたのかもしれない。

中学で虐めにあった事をきっかけに

自信なんて1ミリも無い。

友達?ううん、親友だよね。って

言ってくれたから信じたのに

裏切られた事が大きくて…



そんな頭の中ゴチャゴチャしていた時

社員さんが異動になった。

もう会うことも話すこともないんだ…。

最後の最後まで私は社員さんと話をすることも

笑うことも、名前を呼ぶことも…なかったけど

どうか…幸せになってほしい。



「社員さんと付き合っていたんだっけ?」



そう言われた言葉にビクッと肩を震わせた

バレてはいけなかったから…

必死に誤魔化そうとしたのは

社員さんが私なんかと付き合った事が

知られるのは可哀想だと思ったから…

ブンブン首を振ったけど

時すでに遅し。



「いや、社員さんから聞いたんだけどね」



え。と多分私は目をカッ!と見開いたに違いない

何故言ったのか…しかも別れてから、

今になって?と頭の上にはてなマークを浮かばせた。



「まぁ、言われる前から噂になってたし目撃した人はたくさんいたけどね」



そう言われた時社員さん、ごめんなさい。

と心で謝った。

そんな事を私に言ってきたその人は

アルバイト先のもう1人の社員さん。

私と正反対の人でみんなから好かれて

知らない人はいないだろう。って感じで

いつもプラス思考。

フロア内を走り回っては走るな!と

店長に怒られて…笑顔ではい!と返事する

私からしたら憧れの人だ。

こんな人間になれたらいいな。って

いつも思っていた。

でも会話をするのは初めてだったから

少し緊張して、変な敬語と日本語だったような…

思い返しても思い出せなかった。



出会いはきっと単純で

どこにでもあるような場面に

私と君。正反対の君と私。

一つだけ違うのは…君が魔法使いだっていうこと。


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