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義教の野望  作者: ペロリん千代
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内政チートは突然に

そういえばこの時代の豪商って誰がいるんですかね

1431年(永享二年) 足利義教

さて、突然だが内政チートをしようと思う。今までは忙しくて出来なかったのだ。幕府機構の改革に勤しんでいたからな。ようやくのお楽しみタイムだ。せっかく転生したのなら知識チートを使わないでいられようか。いやあ楽しみだ。


具体的に何をするかはもう決めてある。ここのところそればっかり考えていたからな。まずは朱子学についてだが、これは禅宗の寺で研究しているとのことだったが研究段階ってのもどうかなって思ったからやめておいた。


次は鉱山開発だ。予定では石見銀山、生野銀山、佐渡金山、それと伊豆の鉱山だ。このうち佐渡と伊豆は関東圏にあるので持氏討伐後に進める。こういった鉱山は戦国時代に掘られだしたんだ。まだ見つかってないし利益は幕府が持っていっても良いよな。


秀吉なんかがやった大商人の経済力を利用することも良いかもしれない。堺や博多の商人を何人か幕府の御用商人にして意見を聞いたり、特権を与えて税金を取ってみようか。


ま、せいぜいこんなもんだ。考えてみてわかったが、俺の出来ることってかなり少ないんだな。もし戦国大名だったらもっと出来ることがあったのに。将軍が石鹸や酒を作っても意味がないし硝石作っても鉄砲伝来まで後100年あるから使い道ないし。お楽しみタイムはこんなもんか。


鉱山については走衆を使って進めていこう。走衆というのは将軍の警備役のようなものだ。あとは雑用かな。使い勝手がいいから重宝しているんだ。忠誠心が高いから情報収集とかでも役に立ってくれる。





「はあ、銀山ですか」


信じてないな。まあ無理もない。いきなり銀山がどこそこに出ると言われたってそう簡単には信じられないよな。どうしてそれを知っているんだっていう疑問がまず浮かぶだろう。それを言わないのはただ俺が将軍だからにすぎない。怒りを買って罰なんて受けたくないだろうし。


「うむ、銀山だ。石見と但馬の生野だ。もともとこの二つはもともと見つかっていたものだ。だがまともに採掘されてないと聞いてな、思い立ったのだ。その方、今より博多と堺の豪商数名に採掘の話をして来い。利に聡い奴らならのってくるはずだ」


「はっ、では」


走衆が出て行く。これで大丈夫だろう。どんな商人がいるかは知らんが絶対にのってくる。なんたって鉱山だ。ぼろ儲けだろうよ。そして乗ってきた商人の中から幕府の御用商人を決めよう。銀山開発で功があった者にしよう。血眼でやってくれるだろうな。


よし、暇になったしちょっと尹子(ただこ)に会ってこよう。尹子というのは俺の側室だ。三条家の娘なんだがなかなかかわいいんだ。因みに正室は日野宗子なんだが俺との仲は相当悪い。俺は今まで僧だったので妻がいなかった。だから急遽日野宗子が正室とされたんだ。


宗子にとっては不本意だっただろう。なんせ勝手に決められた婚姻だ。でもなあ、あからさまに避けないでおくれよ。政略結婚なんてこの時代珍しいものでもあるまいし。そんな反応されたらこっちだって手を出し辛い。俺は嫌がる女性に手を出すつもりはないからな。完全に尹子に心が移ってしまった。子供も早く欲しかったし、頑張っちゃったよ。おかげで一か月ほど前に懐妊したと言われた。嬉しかったな。そろそろ尹子を正室にしようと思っている。正室が二人になってしまうが、どうせ宗子の方には通わないし問題ないな。




1431年 (永享二年) 正親町三条尹子

上様がいらっしゃった。どうやら私のことを心配してくれたようです。初めて会った時は顔が怖くて少しびっくりしてしまいました。顔が怖い人は性格も苛烈な人が多いと聞きましたが、上様はそうではないようです。私を気遣って良くして下さいます。外見と性格の差が大きすぎてまるで別な人が中に入っているのではと思うことがあるくらいです。


「尹子、調子はどうだ?」


「ええ、なんともありませんよ」


「そうか、よかった」


上様が嬉しそうです。


「男の子が生まれればいいのですが……」


「どちらでも良い。元気に生まれてくれさえすればな。そなたも体を労わるのだ」


「はい」


「では、余もそろそろ戻るとしよう」


こうして暇があればいつも来て下さる。男でも女でもいいと仰っていましたが、上様は早くに跡継ぎが生まれるのを欲していらっしゃる。私も期待に応えなければ……。





戦国大名とは使えるチートが全然違いますね。

気になったことがありましたら、感想にて。

あと、活動報告始めました。

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