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成果の報告と…

今回もちょっと暴走気味かもしれませんが、宜しくお付き合いください。

城に入ると、サーラとヒューイが入り口近くで出迎えてくれた。


「あら、おかえりなさい。思っていたより早かったわね」


人化したままのサーラが笑顔で告げる。

一方、サーラの後ろで階段に腰かけていたヒューイが、サーラの言葉を聞いた途端、まるで何かを我慢しているかのように、顔を横に向けて口元を押さえプルプルと細かく震えだした。

いったい何事だろう?と思いながら、俺とラバートは顔を見合わせながら首を捻る。

俺は手を口元に当ててラバートに小声で話しかける。


(なぁ、ラバート。なんかヒューイの様子がおかしくないか?)


(ふむ、我もそう思うが…一体何があったのか皆目見当がつかん)


(ってか、何でサーラは人化したままなんだ?魔力を結構消費するんだろ?)


(あぁ、我らの様なアンデッドは、平時は呼吸の要領で空気中の微量な魔力を摂取して補充、蓄積できる。しかし、人化はその補充量を超える為、少しずつではあるが魔力を消費し続けるのだ。街に行く時ならいざ知らず、この城に居てわざわざ人化したままなのは、全く意味が分からん)


(へぇ、ラバート達はそうやって魔力を補充してたんだな…って、それは横に置いといてだ、結局のところヒューイがおかしい理由も、サーラが人化したままなのも分からないってことか…)


「ちょっとアンタ達、何コソコソ2人で話してんのよ!!おかえりなさいって言ってるじゃない!!」


彼女の目の前でヒソヒソと話していたのが(まず)かったのか、語気を荒げてサーラが詰め寄ってくる。


「「は、はい!ただいま帰りました!!」」


余りのサーラの剣幕に、俺達は軍人が敬礼するかのように背筋をピシッと伸ばし、声をそろえて敬語で返事をしてしまう。

それを見ていたヒューイは、口だけでなく腹にも手を当てて身を(よじ)っている。

俺もラバートもそんなヒューイの様子に、訳が分からずにまたも首を捻ってしまう。


「で、成果はどうだったのよ」


俺達の様子を知ってか知らずか、サーラが声を掛けてくる。


「あ、あぁ…。食料の収穫は十分、魔法の実践も上々だな。魔法に関しての吞み込みと工夫には目を(みは)るものがある。マサトの成長には本当に驚かされるばかりだな」


「まぁ…ある程度の科学知識と、ゲームや小説のイメージに手を加えるだけだしなぁ…」


俺たちが話している間にいつもの様子に戻ったヒューイを見て、俺達はさっきのおかしな様子について一旦考えるのを中断し、サーラにそれぞれ返事をする。


「ふぅん…まぁ良いわ。…さ、獲物を出しなさい。今回は私が調理してきてあげるわ。アンタ達は食堂で少し休んでなさい」


俺達はサーラの言葉に甘えることにして、闇箱からそれぞれ獲物と採集した果物・キノコを取り出すと、サーラに預ける。

サーラはそれをまとめて自分の闇箱に収納すると、さっさと厨房に向かってしまった。


「なぁ…ヒューイ。さっき何で様子がおかしかったんだ?」


サーラが居なくなったので、俺はヒューイに率直に聞いてみた。

ラバートも俺の横でうんうん頷いている。


「いや、なに…サーラが余りにも可笑しな事を言うもんでな…」


「「可笑しな事?」」


またハモってしまった…まぁ、そんな事はどうでも良い。サーラの言葉の何が可笑しかったんだろうか?


「あぁ…お前達が狩りに行った後、俺達は明日の準備をしていたんだが…準備もそこそこにサーラがソワソワし始めてな。部屋を飛び出して、玄関をずっとウロウロしていた。で、お前達が帰ってきたらあれだ…笑いたくもなるだろう?まぁ…笑ったらとんでもない目に遭わされそうだったんで我慢していたが…」


あぁ…なるほどね。

そういえば、昼の時も同じような反応してたな。

俺とラバートは納得してうんうん頷く。


「あぁ…それと、何でサーラは人化したままなんだ?」


「!?…それをお前が言うのか!!?」


ヒューイは俺の質問にビクッと体を引かせ、驚愕と呆れを露わにした声で俺に告げてくる。


「へ?……どういうことだ???」


「はぁ……。サーラは昼間お前に褒められてよほど嬉しかったのか、お前の前ではずっとあの姿を保ってる。現に、明日の準備で部屋に戻った時には元の姿に戻っていたが、玄関先をウロウロし始めてからは人化していた」


俺の発言に心底呆れたと言うように、大きくため息を吐くとそう告げる。

何それ…可愛い!!ちょっとだけ胸がキュンとした。…骸骨だけど。


「アンタ達いつまでも玄関先で何やってんのよ!!出来たからさっさと食堂に来なさい!…全く!!」


思っていたよりも、俺達は随分と話し込んでしまっていたようだ。

サーラが大きな皿に盛った料理を手に持ちながら厨房から出てきて、俺達に厨房の入口のところから叫ぶ。

まぁ…距離あるし、叫ぶしかないのは分かるのだが…明らかにちょっと怒っていた様な……。

さっさと行かないと余計不機嫌になるだろう。俺達は3人揃って足早に食堂へ向かうのだった。


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