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 02


 翌日金曜、珍しく定時に出社したボビー、資料課のデスクに寄ってからノートパソコンをカバンに隠し持って、早速社外に出る。

 こちらの夜中にシヴァに直接電話してチャットの準備を頼んでおいたのだが、待っていてくれてるだろうか?

 近くのマクドナルド、モーニングセットを買ってから一番奥の方に入り込み、トレイは脇に置いといて、慣れない手つきでログイン。ひと手間かけてバレナイようにね、と言われていたので、二つばかりセキュリティー機能を通す。

――シヴァ?

 間髪をいれず、応答があった。

――ボビー? こちらシヴァ。今どこから?

――ウエダのトウホウホテル、カメムシかじってる。

 多分、笑っているのだろう。少しの間があった。

――何を調べる?

――Sリーダーが本部に嵌められたらしい。ホームレスに扮して外に出ているうちにコードを書き換えられてカイシャに戻れなくなった。ミッションのデータも閲覧できなくなっている。ミッションの内容と、直属の指令者名、他の担当者名と今実際どうなっているのか、調べたい。

――メールで指示を送るからここで開いて、コピーをドキュメントに貼ってから社内で読んで。いつまでに知りたい?

――こちらの今夜十一時までに。

――了解

 ボビー、少し落ち着いてモーニングセットを食べ始める。

 コーヒーを飲み終わって、ここでトイレに寄ろうか、でもパソコンはどうしよう、と思っていたところにちょうど、メールが入った。

「早っ」ボビー、突っ込んでからメールを開く。

「本部アクセスコードはghe0054E61rsy、パスワードはFRAGILE」

――ありがとう、シヴァ

 もうチャットを見ていないかも、と思いながら少し待つ。ようやく、返事があった。

――kareo tasikete onegaisimasu

「相変わらず日本語に難があるのね」それでもにっこりしながら、

――了解、以上

 と返信して接続を切った。

 今日は久々にやることがいっぱいありそう。ボビー、軽くぱん、と手をたたいた。これも彼のマネだわ。


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