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 とにかく、暑い。全然、眠れなかった。






 七月末の公園敷地内。ここは、東京都北区・末松(すえまつ)町と、荒川とに挟まれたおおよそ十ヘクタールの都会のオアシスだった。

 しかし、今夜は風もなく、昨日中途半端に降った雨のせいか、空気はじめついて体に重苦しく貼りつくようだ。


 どんなふうに転がっても、ぜんぜん眠れない。

 水を浴びてこようか、と思ったが、近くの水道脇にいるヤツラが怖くて行けない。


 つい先日、見張りがいるのに気づかず、ひじまで袖をめくり上げながら手を洗っていたら急に後ろから怒声を浴びせられたばかりだった。

 すぐに水を止めたが、三人の男が物陰から急に飛び出してきた。

 言い訳をする間もなく、ゴルフクラブで殴りつけられ、追い払われてしまった。

 

 今夜はいよいよ、我慢ができそうにない。危険を覚悟で、行ってみるしかないだろうか。


 サンライズは、我慢しきれずに立ち上がった。

 殴られる前に、少しでも体が洗えるかもしれない。どうかみんな、眠っていますように。

 乾いた芝生の上を、できるだけ足音をたてずに水場に近づいていった。



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