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七話 ライバルとペア

7話目です。

「やっと午前終ったよー。なんか寂しいね。シュリーがいるけどコリーがいないから。初等部の時はずっと一緒にいたからね。」

「お昼食べ終わったら早く行こう。移動は早めに来ないと遅刻だって言っていたから。」


 殆どの学生は今までパートナーと一度も離れたことがないだろうが、シュリーは何度か別行動を取ったことがある。その時は声が届いているという状況だったので多少なれていたが寂しい思いもあったのだ。



 お昼を食べ終わり、グランドに出るための道を歩く二人。


『セシリア!』

『コリー?』


 ドラゴンと遠く離れている場合魔力を少し使えば念話で話すことができる。


『ナル!いる?』

『シュリー、寂しかったのか?これが毎日なのだから慣れないと。』


 校舎近くまで戻ってきていたらしい。念話が繋がった。


『分かっている。けど』

『念話では話せるのだから。』

『どんな距離でも話せるけど、魔力使っていたら周りにわからない?私、セシリアたちより多いと思うのだけど。』

『シュリーの方が、魔力があるが大丈夫だろう。…ちゃんと前見て歩かないと。』

「あっ!ナル。」


ちょうどナルがこちらに飛んでくるところだった。

 周りにも、再会を喜んでいる人たちがいた。


「セシリア?そろそろ行かないと。」

「うん。コリーお願い。」


 二人はそれぞれまたがり、ナルたちドラゴンがいた所へ、飛び立った。



 二分後、見えてきたものは、森の中にいくつもの大きい円が空いている場所だった。

 そこはとても広く、二クラスいても余裕だった。


「みなさん。次からはもう少し早く来てください。始業を一分すぎていますよ。次遅れたらここを十周してもらいますからね。それでは、自己紹介をします。私は5組の担任のフレアです。」

「私は4組の担任のリーナスです。これから二人でニクラスを見ます。よろしくお願いしますね。」

「まずは、魔力を調べるために水晶をもってきました。これは、初等部の入学の時や中等部の入学のために使った属性を調べる水晶です。分かっていると思いますが、ランクによって色が違います。ドラゴンが触ると[黒]。人は、上から順に[赤]・[緑]・[青]ですが、ここは中東部なので緑か赤の人しかいないと思います。また、そのなかでも5~1の5段階に別れています。それはそれぞれ見るとして。色がわかったら、同じ色同士でペアを作っていてください!それでは、一列に並んでください。」


 生徒達はそれぞれの先生のところへ並び始めた。

 シュリーもフレイ先生の所へ並び順番を待っていた。

 前から喜んだ声やため息などが聴こえてきた。


「シュリーさん、どうぞ。」

「はい。」


 フレイ先生に呼ばれ目の前に行くと、水晶の下に定規のような物があり、色ごとに数字が書いてあった。

 水晶の上を触ると何かが手から入った感覚があった、時間が経つと手から出ていった感覚があり色が少しずつ変わってきた。


「色を見るので手を離してください。……赤の第3です。優秀ですね。前見たときより若干色が濃くなってきています。賢者の位になれる赤の第5までいってほしいですね。頑張ってください。」


 人間の最大魔力量を持っている賢者は、赤の第5であり、人数は今一人のみ。三人居たときは、五十年ほど前だけで、今のところ一人が基本で二人はまれだった。


「はい。ありがとうございます。」


 セシリアが、終わるまで近くで待った。


「相変わらずの緑の第3だったよ。シュリーは?」

「赤の第3だったよ。」

「すごーい!ここにいる人の中で、一番なんじゃない?」


 後ろから、鈴のような声が聞こえた。


「少しよろしいかしら?あなた、今一番とおっしゃいました?」

「私じゃないよ。シュリーがね!」

「あら、シュリーさんね。所で私は赤の第2ですけど、貴女はどの色です?」

「赤の第3です。」

「それでは、ライバルになっていただけません?そして、ペアになって下さいな。」

「ライバルならペアにならないほうがいいと思うけど?」

「あら、ライバルにはなってくださるのね!私はエレーヌですわ。よろしくお願いしますね!ペアは大丈夫です。他の方を見つけるので!」

「こちらこそ。ライバルはいた方が楽しいからね。」

「それでは、お互いがんばりましょう。」

「はい。」


 エレーヌがどこかへ行ったのでフレイ先生の方を見るとアベルが水晶に手をかざしている所だった。


「アベル!ラルフ!こっち!」


 二人がこちらに気づき歩いてきた。


「案外早く終わったな。そっちはどうだった?」

「私が緑の第3で、シュリーがなんと赤の第3だったのー!」

「凄いね。僕は、赤の第1だったよ。ラルフは、緑の第5。」

「悔しい!後少しで赤だったのに。」

「じゃあさ、シュリーとアベルが組んで私とラルフで組む?」

「それなら丁度いいな。それでいいよ。」

「決定!セシリア!頑張ろうね!」

「うん。あ、さっきね、同じクラスのエレーヌが来てライバルになって欲しいって言われたの。大丈夫かな?」

「大丈夫だよ。ライバルはいた方が良いもんね。」

「さぁ!これで終わりました。皆さん。先生の方を見てください。…これから少し時間を取るので、まだペアを組んでいない生徒はペアを見つけてください。15分ほど取ります。ペアができたら前に紙を用意しましたので、取りに来てください。紙を提出したら、それぞれどんな魔法が使えるかなど、話し合っていてください。それでは始めてください。」


 先にペアができていた生徒たちは水晶の乗っている机まで行き記入をしていった。その後はざわざわとそれぞれ話していた。ペアが決まっていない生徒はそれぞれ探し歩いていた。


「ねえ。アベルはどんな魔法使える?」

「僕は、火と風だよ。あとは、目くらましくらいだけど、光の魔法が使えるよ。」


 魔法の属性の種類は、<火・風・土・水・光・闇・無>の七種類と十億人に一人くらいの割合で、<氷・時・空間>がある。ただし、<無>はだれでも使える。この使える属性は、5歳の時に<無>の魔法が使えるようになったら、王城に行き、宮廷魔導士に調べてもらう。王城で調べる理由は、その後に手続きがあるからである。<光>と<闇>については、どちらかの魔法の適正は必ずあるが、使えるようになるには高い魔力と技術が必要になる。


「私も、光の魔法使えるよ。あとはね、水と風と土かな。」

「融合魔法のバリエーションが結構あるね。シュリーは4つも属性があるのか。すごいね。」


 融合魔法とは別系統の魔法を融合することであり、同じ属性同士を融合して威力を高める強化魔法もある。


「みなさん。あと5分ですよー」

本日6月1日中に10話目まで更新します。

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