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君の笑顔を取り戻すために、転生した俺は魔王を倒しに行くと決めた!  作者: しゅうらい
第2章 目指すは、海の向こうのアイーダ国
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11 アルタとガイナ

 中に入れてもらった俺は、アルタさんと向かい合って座っていた。

「じゃぁ、俺の仲間を紹介します。右からゆうひ、ツクシ、メアリです」

「俺はアルタだ、よろしくな。先ほどは、ガイナがすまなかったね。それで、用というのは?」

「あの、ジェフおじさんから、あなたは頭がよいと聞きまして、それで俺たちと一緒に旅をしてもらえないかと思ってここに来ました」

「お誘いは有り難いが、一緒に行く事は出来ないな」

「なぜですか?」

「行く理由が俺には無い。そもそも、俺はここの暮らしに満足しているからついていく必要もないしな」

「うっ……確かに……」

「ちなみに、旅はどこを目指しているんだい?」

「海の向こうにある国です」

「ほぅ……それはアイーダ国だね。しかし、そこに行くには魔物のいる森を通らないといけないぞ」

「魔物ですか?」

「そうだ。何か方法や作戦はあるのかい」

「いえ……だから、あなたが必要なんです! 協力してくれませんか?」

 俺は必死にお願いしたが、アルタさんは首を縦に振らなかった。

「出来ないな。すまないが、俺の暮らしを邪魔しないでくれ」

「そんな……」

「ガイナ、皆さんお帰りだ。外に連れだしてくれ」

 アルタさんに呼ばれたガイナは、俺の腕を掴み、無理やり立たせた。

「アルタさん、待って下さい! 俺は好奇心で行く訳ではないです! 話を聞いて下さい!」

 俺が暴れていると、ゆうひの体がまた黒く光りだした。

「ゆうひ?」

 それは一瞬の事だったが、俺を掴んでいたガイナは何かを感じ取り、俺の腕を離して窓の方に近づく。

 すると、急に皆の方を振り返った。

「全員、今すぐこの家から出ろ! すぐに離れるんだ!」

 俺たちは訳がわからないまま、急いで家から出た。

「一体なんだって……」

 俺が言い終わる前に、空から勢いよく何かが降ってきて家をつぶした。

 木造だったから、すでに形もなくぺしゃんこだった。

「な、何が落ちてきたんだ?」

 土煙がなくなると、現れたのは巨大なドラゴンだった。

「えーっ! ドラゴン?!」

 ファンタジーのゲームでも、トップクラスのモンスターじゃないか!

 俺が呆気に取られていると、ドラゴンが雄たけびを上げた。

「グオォーッ!」

「す、すごい声だ……圧倒される……」

「ここは私に任せて」

「ゆうひ?」

 俺が声をかけた時には、もうゆうひは駆けだしていた。

「はあぁっ!」

 ゆうひは勢いよく剣を振り下ろしたが、ドラゴンはびくともしていないようだった。

「俺も加勢しよう!」

 ガイナは出る時に持ち出した槍を構え、ドラゴンに突き刺す。

 しかし、ドラゴンの皮は硬く、すぐにはじかれてしまう。

「ちっ……」

 ゆうひとガイナが攻撃していると、背後から矢が飛んできた。

「お2人とも、援護は任せて下さい!」

 メアリも応戦した。すると、アルタさんが、ツクシに近づいてくる。

「君は魔法使いのようだね。こうそく魔法は使えるかい?」

「は、はい。短時間だけなら……」

「それでいい。ソーマ殿、君は魔法は使えるかい?」

「はい! 特訓したから大丈夫です!」

「なら、今から俺の指示に従ってもらう」

 アルタさんはそう言うと、俺とツクシに耳打ちをした。

「ゆうひ殿、ガイナ! 次の一撃を入れたら、すぐに離れるんだ!」

 アルタさんの言葉に2人は頷く。

「「はあぁっ!」」

 2人が同時に攻撃をして、すぐに離れた。

「今だ!」

「かの者を捕えよ、ルナ・カデナ!」

 ツクシが呪文を唱えると、ドラゴンの足元から光の鎖が現れ、ドラゴンに絡みついた。

「グウゥ?」

「よし、捕えた! お願いソーマ! あまり長くは持たないよ!」

「任せろ! ギガ・フレイム!」

 俺は杖を振り、呪文を唱えた。

 すると、巨大な炎の玉になり、ドラゴンに向かって放たれた。

「ガアァーッ!」

 玉はドラゴンに命中し丸焦げにした。

 ドラゴンは悲鳴を上げて、その場に倒れる。

「や、やったー! ドラゴンを倒したぞ!」

「すごい威力だったね! ソーマやっぱすごいや!」

「いやー、それほどでもー!」

 俺が照れていると、アルタさんのため息が聞こえてきた。

「あ、アルタさん?」

「威力がすごいのはいいんだが、俺の家、どうしてくれるんだい?」

 しまったーっ! 喜んでいる場合じゃなかった!

 俺は青ざめた。新しい家を建てるにも金が無い。

「え、えーと……」

「まぁいいさ。それより、気になる事がある」

「気になる事ですか?」

 俺の問いに、アルタさんはゆうひを指さした。

「ゆうひ殿の事だよ」


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