サヨナラ涙目の空にスルメイカで乾杯
婚約者だった海賊王の王太子による断罪婚約破棄で、私は実家の山賊一家からも勘当された。
私は無論濡れ衣だ。
だけど誰も信じてくれない。
後ろめたい職業の家同士だったせいか、大事にならず私は普通の平民になれた。
山賊一家の令嬢と言われ、仕事を嫌々やらされ、スタンビートがあれば先陣を切ってダンジョンボスを真っ先に倒した。
苦労の連続だ。
私は凄い顔をしながら、上を見上げ微笑む。
これからは、普通の平民で普通の仕事が出来る。
海賊をやったり、山賊やったりしない。
私は自由だ。
サヨナラ涙目の空に、おつまみのスルメイカで乾杯。