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Sim Racing Novel Faster Fastest  作者: 赤城康彦
69/99

Qualifying ──予選──

 各プレイヤーのディスプレイは、今はピットの中にいる視点だったが。ピットクルーがピットロード出口を指さし、

 ゆけ!

 と指示をする。一瞬フェードアウトして暗くなったと思えば、最終コーナー手前のところにいる画面になり、オートパイロットでコーナーを抜け、メインストレートに入る。

 カウントダウンが始まる。

 5、4、3、2、1、Go!

 オートパイロットが解除され、操作はプレイヤーに委ねられた。予選開始だ。

 ライブ配信でも、一瞬暗くなったと思えば、各車がメインストレートから予選を開始する様が映し出された。

 プレイヤーはタイムトライアルモードで単独走行だが、ライブ配信では参加車すべてが映し出されている。しかし接触はなく、透き通るゴースト設定となっていた。

 予選が開始され、各車メインストレートを加速する。突き抜けるような甲高いモーター音が響き渡り、空まで突き抜けそうだ。それにともない、心も昂ってくる。

 龍一とフィチのマシンは、チームのイメージカラーである赤と青のラインが走り、その間にスポンサーである台湾のPCおよびゲーム機器メーカー、AVP gamingのロゴがデザインされていた。翼をもつ虎のエンブレムは、リアウィングの両端にデザインされていた。

 しかしゼッケンは龍一は赤い字の2、フィチは青い文字の3が貼り付けられ、区別されていた。

 ヴァイオレットガールのマシンはヴァイオレットカラー一色で、各スポンサーのロゴがプリントされたシンプルながらも渋いデザイン。

 レインボー・アイリーンのマシンは流線形のレインボーが前から後ろへと広がってゆくアート志向のデザインが施され、コースに一筋の虹が現れたような印象を受ける。

 カール・カイサのマシンは黒地に、大きく口を開け牙を見せつける緑色のわにがデザインされている。これはスポンサーで、北欧発のエナジードリンク、クリーチャー・クロコダイルのデザインだった。この関係はリアルレース現役時代から続いている。

 以下、さまざまなデザインの25台マシンが、ヴァーチャル都市ディオゲネスの市街地地コースを駆けた。

 画面右上に自分のタイムと順位が表示される。

「まだ始まったばかりですが、予選タイムアタックはヴァイオレットガールがトップタイムを記録しています」

「やはり彼女は最初からイケイケですね」

 司会と解説がディスプレイを眺めて言う。

 タイムトライアルのワールドレコードホルダーでもある。それと同じようにトップを奪うか。

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