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精霊召喚!・・・精霊?


さて、異世界生活も2日目に突入しました。


昨日はあれからお風呂に入った。

お風呂は壁に埋め込まれた石を触るとお湯が出る仕組みになっていた。

ちなみにキッチンも似たような感じで、赤い石が嵌め込まれていて触ると火が出る。しかも強くしたいな〜とかもう少し弱いと良いな〜と思うとちゃんと調節されるのには驚いた。

便利!ファンタジー!!!





朝食は果物と水で軽めに済ませ、いざ、外へ。



手紙に書いてあった精霊召喚術とやらを試そうと思う。






このRPGのような世界には魔物は勿論の事、盗賊だって存在する。それ以外にも悪い人はいるだろう。


一応短剣は装備してるつもりだけど、こんなん選ばれし勇者でもないかぎり素人が急に扱える訳もない。

街に行くためにも自衛の手段が必要。


そう、すべては美味しいごはんのために。

お菓子も欲しい。ケーキが食べたい。モンブラン、ショートケーキ、ザッハトルテ、タルト、アップルパイ、クッキー、マドレーヌ、おはぎ、栗羊羹・・・米食いてぇ。



異世界生活2日目にしてもう、ホームシックか・・・なんでだろ?人は手に入らないとわかると急に欲しくなってしまう生き物か・・・。





とまぁとりあえず自衛のために、ファンタジー感を味わうためにも精霊召喚とやらを試してみよう!





バァーン!と玄関の扉を開く。



うん!相変わらず草原が広がってるぜ!







「さて、どうすれば良い感じ?祈れば良い?」




女神(仮)よ。どうせならやり方も書いていて欲しかったぞ。





とりあえず胸の前で手を合わせてみる。



「お願いします精霊様。私を守ってくれる人募集中です。出来れば強い人でお願いします。見た通り私は激弱な上、異世界初心者なんで贅沢言うと強くて優しい人が良いな〜なんて、いえいえすみませんもう強ければ何でも良いんで!!!」






その瞬間、私から目の前に赤く光る魔法陣的なものが現れた。

それは強く光りだし、ついに目を開けていられない。




目が!目がぁぁあああ!!!






「おや、何やら面白い魔力に釣られて来てみれば・・・。」




某大佐のマネをしていると、不意にイケメンボイスが聴こえてくる。




「もう目を開けても大丈夫だと思いますよ?可愛らしいお嬢様。」



お嬢様って私のこと?お嬢さんって歳じゃないんだけどって若返ってる設定なんだっけ?んじゃあお嬢様で良いな。うん。



恐る恐る目を開けてみるとそこには・・・。





「おや、瞳も黒いんですね・・・美しい・・・。」






白い肌に紅い瞳、形の良い鼻に薄い唇。身長はおそらく180㎝以上、長めの銀髪を藍色のリボンで結び、リボンと同じ藍色の服装をした美しい男性が目の前に立っていた。


一言で言うとかなりのイケメン。






「どうかしましたか?呼ばれたので来てみたのですが?」



「えっ?私に!?」



目の前のイケメンはにこやかにはい、と返事をしてくれる。




私に呼ばれたと言う事はこのイケメン精霊なの?人外!?イケメン人外!?ファンタジーの定番(?)!!!

落ち着け自分!大事なファーストコンタクトだぞ!





「あの、私の呼び掛けで来てくれたと言うことは精霊の方ですよね?」



「まぁ・・・似たようなものです。」



「?あの私初めて召喚と言う事をしまして、何と言いますか私を守ってくれる存在と言いますか、生活の手助けをしてくれる精霊さんを募集してまして・・・。」




あ〜何て言えば良いんだろ!?ボディーガード?いや、家のことも手伝って欲しいし〜




「護衛?だけじゃなく家のこととか仕事?とかも手助けして欲しいと言うか・・・」



「ふむ・・・。(ボソッ)従者の真似事か。」





あ、そう言えば手紙にはお友達になればって書いてあったな〜つまり相手が嫌ならダメってことだよね?

このイケメンが私と友達になんてなってくれる?

・・・・無理だな!!!




「あの、無理なら良いんですが「面白そうですね。」え?」




「契約しましょう。」




イケメンは微笑んでいる。あぁ眩しい・・・じゃなくて契約?



「契約?とは?」



「おや、ご存知ありませんか?」



「すみません。初心者なもので・・・。」



「いえいえ、謝る必要はありませんよ。

契約と言うのは魂の結びつきです。」




魂の結びつき?なんか大丈夫なのか?それ。




私が全力でハテナを飛ばしているのを見かねてかイケメンが、早い話が離れた場所にいても呼び出せるようになりますよ。と教えてくれた。



離れた場所から呼び出せると言うのはありがたいかも。ピンチでも呼んだら来て来れるってことでしょ?




「私としてはありがたいけど・・・貴方は良いんですか?」




「えぇ、美しい双黒の持ち主との契約は身に余る光栄ですよ。」




ん〜?目と髪が黒いからオッケーってこと?良いのだろうかそんなんで・・・。





「貴女のお名前を。」



あ、まだ名乗ってなかった!



「あ、愛良です。」



「ではアイラ様。私に名を下さいませ。そして"許す"とおっしゃって下さい。」



「え?名って、名前!?私が付けるんですか!?」





イケメンは私の手をとり、笑顔ではい。と言っている。




「急に名前って言われても・・・一生ものだし・・・あと「今すぐに。」はい。」





イケメンの有無を言わせぬ笑顔。逆らえん。






「えーと、じゃあ、れ、れ〜レイアス。レイアスなんてどうですか?」




「レイアス・・・私の名・・・。」




あれ?ダメ?




「素晴らしい名ですね。さぁ・・・"許す"とおっしゃって下さい。」




紅い眼が細められる。


き、気に入ってくれたのかな?




「さぁ、"許す"と。」




「ゆ、"許す"」





今更だけど、これ、簡単に言って良かったのかな?






私達の足下にさっきと同じ赤く光る魔法陣が浮き上がる。

それは強力な光りと風を巻き起こし、しばらくしてから収まった。






「今のは・・・。」



「アイラ様。」




イケメン、もといレイアスさんが片膝を着く。

まるで漫画やお伽噺の騎士のようだ。





「今この時よりこのレイアス、我が愛しい主君アイラ様の下僕となり尽くすことを誓います。」





そして私の手の甲にキスをした。








「ん?下僕?」




「はい。下僕です。」





「・・・・・。」








こうして私は下僕を手に入れたのだった。









「いやいやいや。下僕?下僕ってなに!?」




「従者とも言いますかね。アイラ様の護衛とお世話をすれば良いんでしょう?」





なんか微妙に聞き間違ってない?




「いや、あのレイアス?さん「呼び捨てで構いません。」はい。」





またもや有無を言わせぬイケメンスマイル。

敬語も止めろと言われてしまった。

下僕と言う割りに私の方が逆らえなさそうなんですけど。





「これからの生活が楽しみですね。アイラ様。」




「そうだね。」




まぁ楽しそうだから良いか。




そう言えば。




「ところでレイアスは何の精霊なの?」



「私は元々アークデーモンでしたが、アイラ様に名を頂きデーモン・ロードになりました。」






・・・・良くわからないけど、とりあえず私が言えるのは。







「良かったね。」







空、青い。






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