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20代最後のゲイのエッセイ  作者: 湊 俊介


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正社員であることが正義みたいな世の中で。

 僕の現状はフリーターである。飲食店のアルバイトでフリーター生活になって早いもので一年が経つ。


 僕はフリーターになる前は正社員を10年間していた。それなりに、そこそこ真面目に働いていたと思う。高校を卒業して就職した会社に8年、転職した飲食店で2年、そして今はその飲食店でアルバイトの形を取っている。


 理由はいろいろあるけれど30歳になる前に自分のやりたいことを明確化したいという思いや、このまま正社員を続ける人生でいいんだろうかという思いで、思い切ってフリーターになった。


 最初は勤務時間も少なめに自分の時間を取るようにしていたけれどだんだんと、社員の時と変わらないくらいの労働時間に近づいてしまっている。


 それでも自分のやりたかった小説を書いたり文章を書くことを習慣づけようとして1年を過ごした。


 やりたいなら正社員をやりながらやればいいのに、とも思うかもしれませんが心の安定が無いと小説というものは僕には書けなかった。毎日仕事の事ばかり考えている生活サイクルでは書く余裕が全く無かった。

 僕にとって文章を書くことは、やりたいことではあるのに苦痛な作業だ。まるで好きな食べ物なのに食べるとアレルギーで発疹が出るみたいに、健全な体と心がある状態じゃないと実行できない。


正社員であるときは、このまま正社員でいいのかと不安になった。そしてフリーターになって夢見る小説家になった今は、このままフリーターでいいのかと不安になる。無い物ねだりだ、人生は。


夢なんか見られる歳じゃない。売れるわけがない。そんな言葉が聞こえてくる。だけど売れたいのは山々だが売れるために書いているわけじゃない。自分の作品を自分が死んだ後に残せるために書いている。たまにこの根本の目的を忘れてしまう。


正社員であることが正義だ、この世界は。売れている漫画家や作家でも個人事業主だとお金が借りられないとか、部屋を借りられないと話を聞く。田舎に帰ればフリーターは働いていないも同然に扱われる。フリーター=無職と同等になる。近所にばれたら噂になる。あそこの家の息子は……。


なんで正社員が正義なんだろう。安定して給料が入って退職金もある。年金ももらえる。65歳まで働けば老後は安心なはず。


でも、それって楽しいの?65歳まで18から同じ会社で働くの?家族ができて家を買ってローンを返すために働く。仕事内容なんて給料が良ければ何でもいい。それができる人はすごいと思う。僕の両親はほとんどそれに近い。


だけど僕には無理だ。会社にしがみついて生きるなんてつまらない。僕は自分で稼ぎたい。自分の価値を作りたい。ゲイであるから、子供を作れないから何かを残したい。


正社員にしがみついた生き方なんて、皆やめた方がいい。心を病むくらいならば、その考えは捨てるべき。関東に来てから病んでやめていく人を何人も見たから、それだけは正解だと思う。


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