#9
〜「予想獲得議席数ですが、こちらになります。かなり厳しい審判が下されることが予想されてますね。
目白さん、こちらどう見られますかね。」〜
《政党名:現有議席→予測議席/増減》
自由民衆党:250議席→90〜110議席/-160〜-140議席
日本労働党:136議席→230〜260議席/+94〜+124議席
改革新党:29議席→30〜40議席/+1〜+11議席
経済労働党:20議席→20〜30議席/±0〜+10議席
日本人民党:8議席→5〜9議席/-3〜+1議席
経済革命党:7議席→10〜15議席/+3〜+8議席
愛国党:2議席→2〜5議席/±0〜+3議席
科学の党:2議席→2〜5議席/±0〜+3議席
友愛党:1議席→1〜3議席/±0〜+2議席
民政党:0議席→15〜25議席/+15〜+25議席
無所属:12議席→5〜12議席/-7〜±0議席
〜「与党過半数割れはもう確実と言っていいでしょうね。これはまあ間違いなく政権交代起きますよ。
今回政権交代起きれば、約30年ぶりの政権交代になる。これは〜」〜
「これはもうお祭り状態だね。」
「日労が過半数越えるのは確実だろうし。与党になるとしても日労と組むんでしょ。絶対有り得ないからなー。」
「衆院選の2週間後には参議院選挙まである。参議院でも過半数に届かない115議席。」
「7月には日労が過半数に手を伸ばすか、それを阻止するかの戦いになるだろうね。」
マイナスがあまりにも大きくどれだけ戦っても、まるで勝てる気がしないな。
〜「本日はゲストに日本労働党代表の、住山仁さんに来ていただいております。」〜
〜「こんにちは。日本労働党代表の住山と申します。」〜
連日大人気の住山仁。世襲が多いこの界隈で珍しい非世襲議員。
反ジミン層からの支持が強い一方、ポピュリストとの批判もつく。
今を生きるカリスマであることは間違いない。
「あらあらあらあら、誰かと思えば」
「げっ、」
「白咲義隆さんですね。いやー、こんな暑い中どうも。」
「いえいえ、こちらそこ。」
涼しげな様子で車の中から顔を見せたのはここ数日で絶対的な人気を得ている高峰琴音だ。
車内にいるくせにサングラスなんてかけやがって、手に持ってるそれはなんだよ! ワイングラスか!?
「あなた可哀想だよね。こんな落選確実の選挙に出ることになって、ああ、可哀想、可哀想。」
「ご心配どうも。」
「あれらしいじゃない、沢渡様に応援されているそうじゃないの。」
「は、はい。」
ん? 様?
「沢渡様に応援されるなんて羨ましい。でも、あなたはその応援を無碍にすることになるのだから沢渡様も可哀想よね〜。」
「まだまだ選挙は続きますよ。わからない、最後まで気を抜かずに。」
「はは、呑気なこと。」
「たはは」
呑気なって、あなたも相当呑気じゃないですかねぇ!?
そこまで言われたら心底負けたくないんですけど!?
「あー、私はこれから応援演説で忙しいの、お時間とらせてごめんなさいね。じゃまたね。」
「はは、頑張ってくださいね。」
*
『高峰琴音、秘書へのパワハラか。内部が語る』