記憶の欠片 一
(今までのは他のサイトに移したり放置してるから実質)初投稿です。
はじめ、そこが何なのか、それがどうしているのか、何もわからなかった。
ただ漠然と、強い衝撃に痛みを覚えた感覚と、真っ白な何かに包まれていた、そんなことがあったように思える。
ただ、今言えるのは、ここが森の中で、おれが赤子になっているという事実だけ。
・・・ごめん、何言ってるかも分からないかもしれないね。
でも、本当なんだ。
気づけば母に包まれてて、兄弟たちがこれでもかと触ってきて。
正直その時の俺もびっくりしすぎて心配されてしまったほどに。
まぁ、そんな母達に、何も返すことは出来なかったとも言える。
二回目である俺が、教えられるよりも前になんでも出来て、いや、やってしまったんだ。
そんな俺を訝しむのはまあ、至極当然で。
気がつけば、俺は一人、すてられていた。
まあ、そこから何とかするしかなかったわけだし、俺は昔の記憶を頼りに色々したって訳。
・・・この世界で通用しないことも多かったけどさ。
そんな話は別にいいさ、正直教えたくないし。
それで、色々あって、俺には色んな仲間が出来たのさ。
出会って、別れて。
そんなことの繰り返し。
それでようやくひとつの安住の地を見つけたのさ。
もちろんそこでも色んなことがあったけど、それはこれからの話に余分な情報だろうし、これも話さない。
ただ強いて言うのなら。
これは大きな家族になったひとつの集団の、そのうちの一人の話しさ。
長い話になるか短い話になるか。
それは俺もきめてないけど。
忘れないで欲しいのはさ。
それだけ大事に思ってるってことだよ。
俺も、あいつらも。