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闇の帝王の烏  作者: 海道 香魚
第一章
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烏の旅

お読み頂きありがとうございます


投稿、遅れてしまって、

申し訳ないです…




「リオも買い物?」


「ああ、おかえり、アリス。買い物できたようで、何よりだ!

これは旅の食料とかもろもろかな。

屋敷まで、一二週間はかかるからねぇ。

途中、村には泊まるけど、準備することに越したことはないよ。」


わたしのせいで買う必要が増えたのなら申し訳ない...地道に働いて返していこう...


「アリス?

出発するから、乗って乗って。」


「う、うん。」


わたしが乗り込むのが合図か、と思うくらいのタイミングで馬が勢い良く走り出した。



し...心臓に悪い....




しばらく馬車に揺られていると、入った時と同じ、白い門が見えてきた。王都の中の家屋は白で統一されていて、洗練されている印象を受けた。だが、その一方で、個性が感じられないとも思った。家は白以外の色を認められていないのか、店などが個性豊かな配色をするのはきっとその反動だろう...



「アリス、そろそろ身分証明、出しておいてね。」


国から出る時も見せなくてはならないらしい。身分証明を作ったのにも関わらず、なんとなく不安を感じてしまう。

察したヨルが、ひょっこり出てきて、わたしに寄り添ってくれた。

本当に可愛いんだから。




「身分証明、確認致しますね。」



....



あの時のわたしの心配はまったくもって意味の無いものだったらしい。


瞬きの如く確認が終わり、呆気なく王都外へ出られた。


わたしはやっと本当の意味で逃げられた、と数分、なんとも言えない感情で動けなかった。ただただ、口をぽかんと開けたまま、しばらく王都の方を見つめていた。


わたしは何を思っていたのか、わたしにも分からない。初めてで、唐突すぎる感情だった。




そして馬車で旅を続けて、早一週間。



リオとの旅は楽しい。


野宿をすることは無かったが、途中で焚き火をして肉を焼いたり、宿の村で新しい果実を食べたり、夜中にこっそりと抜け出して、変身を解いたドラゴンの姿のヨルと遊んだり...

ちょくちょくリオが寄ってくれる村などで、やっと硬貨の価値や金銭感覚も学べてきた気がする。



「この山を越えれば、すぐに屋敷だよ。」



あと2日も掛からない、とリオは目の前の山を指さした。


こんな山に村があるわけは無いだろうし、初野宿だろうか。冒険家のような感じがして、少し憧れるなぁ...


不便ではあるけれども。



「今日はついに野宿?」



「ん?この山の頂きのところに村があるから、そこで今日は休む予定だよ?」



普通こんな山奥にしかも山頂近くに、村なんて作ろうと思わないだろう。

不思議な顔をしていると、察しのいいリオがすぐに説明をしてくれる。



「ここの村は暗い髪色で昔差別を受けた人達が作った村だ。多少良くなったとはいえ、今もまだ差別は続いてるからね…。」



今は迷信、として言われているくらいだが、昔の差別は酷かったらしい。

本で読んだ知識によると、髪色が「黒に近い」という理由だけで、大きな町からは追い出される事が普通だったという。呪いが移る、汚らわしい、と黒に近い色なだけで差別されていたのだ。

今では、黒色だけが差別対象となり、呪いの子として差別を受け続けてる。


白や金色の髪色をしているからといって善人とは限らないのに。



「今は普通にご飯の美味しい、いい村だから、あんまり気にしなくていいよ。」



リオは優しく微笑んで、ウィンクした。



リオがイケメンであることに慣れてはきたけれど、不意に来るこのイケメンがさらに輝く瞬間に、毎度毎度、目が潰れそうである。


流石、どこの村の女性にもモテるイケメンは違うなぁ…。

ちなみに、どこのお店の店員さんも女性であれば、リオを見た途端にサービスをしてくれようとする。この旅でお得に宿に泊まれたり、サービスとして無料で飲み食いできたのは、全てこのイケメン....リオのお陰である。



そんなイケメンの横顔を見ていると、陽気だった雰囲気にふと影が差す。どうしたんだろう、とわたしも彼の視線の先を見る。



「山賊だ!大人しくしろぉおお!」



「ありったけの食料と商品、そこのお嬢ちゃんも置いてきな....」



そこにはいかにもな山賊が5名ほどで、馬車の前に立ちふさがっていた...



普通なら悲鳴を上げて、助けを乞う場面だが、リオの表情はいつにもなく、冷たいものだった。

リオはやはりイケメンです。

髪色は濃いめの紫に、

目は淡い水色です。


次には絶対登場キャラ説明を書こうとおもっております。

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