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異世界で目指せ発明王(笑)  作者: 朝倉一二三
異世界へやって来た?!編

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40話 異世界でも子供達は元気いっぱい


 天気が良いので、城下町プライムに繰り出した。

 景気が良いせいか、街が賑やかなのは結構な事だ。

 街の建物は木造と石造りと半々、石造りの方が建築費が高いので、金持ち=石造りという感じだろう。

 持ち主が代わっても、建築はそのまま流用されることも多く、解体されることは少ない。

 たとえ解体されても、材料もリサイクルされて廃棄されることはまずない。


 そんなたたずまいの城下町プライムで小物屋の物色したり、武器屋を冷やかしたりして時間を潰す。

 通りに面したこの武器屋はいつも訪れるので、ここのオヤジとも顔見知りだ。


「真学師様、なにか良いものはございましたか?」 

 俺が、掘り出し物が無いか物色していると、ヒゲ面の背が小さくてガッチリとした体格のここのオヤジが話しかけてくる。

 元傭兵らしく、身体のアチコチに傷を背負っていて、歴戦を感じさせる風体だが――傭兵を引退して、武器屋を始めたらしい。


「また帰りにここから廃剣を買っていくよ」 

 俺は、ジャンク品が入っている箱を指さして言う。


「たまには新品を買ってくださるとありがたいんですがねぇ」

「う~ん、俺は自分で鍛造してるからなぁ」

 

 そんな会話をしていると、オヤジは俺の打った剣鉈けんなたを見たいと言う。

「武器の専門家の目にはどうかな? そんなに悪い出来ではないと思うけど」

 俺の渡した剣鉈けんなたをクルクルと回して、値踏みするように出来をみている。


「真学師様というのは、たいしたものでございますねぇ、なんでもこなしてしまうんですなぁ」

「ドワーフみたいには打てないけどな」

「いや、ドワーフは別格として、人間の鍛冶でもこれだけ打てるやつは何人いるか……ちょっと情けねぇ話でごぜぇますが」

 

 商売敵がいないところなんかでは、独占状態なので、少々質が悪くても売れてしまう。

 そうすると、技術も進歩しない、適当な物でも金になってしまうのだ。

 オヤジが嘆くような、そんな職人が多いのだろう。

  

 帰りにまた寄る約束をして、武器屋を後にする。


「ん~、良い天気だ~、平和だな~」 

 ――と、青空を眺めながら背伸びをしてみるが、なにやら怪しい気配がする。

 街をぶらついていると、何かが視界に……尾行? 狙われている?

 俺も、狙われるような身分になったか、まったくもって感慨無量かんがいむりょうだな。

 ちょっと、嬉しいような誇らしい気分にもなるが、そんなの喜んでどうする。


 さて、どうするか。

 まさか、日中こんな街中で仕掛けてくる事もないと思うが……。

 だいたい、素人の俺にバレてる時点でたいした敵じゃないはずだ。

 俺は、ちょっと走って角を曲がって待ち伏せるという、古典的な行動を取ってみる事にした。


 小走りに角を曲がって待ち伏せていると――タタタという軽い足音が近づいてきて、角を曲がった途端、俺にぶつかった。

「ん? 子供? 女の子?」

 10歳ぐらいのお下げ髪の女の子が、俺とぶつかったショックで尻餅をついて、へたり込んでいる。

 大きな目がクリクリして可愛いが、お世辞にもあまり綺麗とも言えない格好していて、裕福な家庭の子供ではないようだ。

 

「お嬢ちゃん、何か用かい?」

 俺はわざと、ドスの利いたしゃべり方を作ってみたが――それが利いたのか、女の子が泣き始めてしまった。


「ふぇ……ふぇぇぇん!」 

「おわ! 泣くとは思わなかったなぁ、ほらほら、泣く事ないじゃん」 

 赤いお下げ髪を撫でて、なんとか慰めようとするが、あまり効果がないので、俺は焦った。

 これじゃ、俺が悪者じゃないか。


「ほら、甘いのあげるから、泣くの止めな」 

 俺は袋から、超酸っぱいズミのエキスを少々入れた、甘酸っぱい水飴を固めた飴玉を取り出した。

 

「甘いの?」 

 グスグスと鼻をすすっているが、顔をあげた。


「美味しいぞ? 食べないか?」

「マリアお姉ちゃんが、知らない人から物を貰っちゃダメだって……」

 ああ、ここの世界でも、それはそうなのか。 どこの世界でも共通事項なんだな。

 Free CANDYはアカン! というわけか。

 まあ、こんなの元世界ならモロ、即時通報事案だ。


「なんだ、俺のこと知らないのか?」

「知ってる、真学師のショウ様……」

「なんだ、知ってるじゃん。 俺が真学師のショウって知ってるなら、知らない人じゃないだろ? 知ってる人なら甘いの貰っても良いんじゃないのか?」

「そっかぁ!」 


 お下げ髪の女の子は、パッと明るい顔をすると、俺の手から飴玉を受けとって、自分の口へ放り込んだ。

 さっきの泣き顔はどこへやら、泣いたカラスがもう笑ったってやつだ。


「甘い~!」 

「俺は知ってる人だから良いけど、知らない人から貰っちゃいけないぞ。 騙されて何処か遠くへ連れて行かれて、奴隷とかに売られちまうかもしれん」

「うん! マリアお姉ちゃんもそう言ってた」


 マリアさんというのは、彼女のお姉さんだろうか。

 女の子とそんなやり取りをしていると、10~12歳ぐらいのあまり小奇麗な格好ではない子供達がワラワラと集まってきた。

 男の子が5人、一人は獣人の子供だ。

 全員、この女の子のお仲間なんだろう。


「あ~! 何か貰ってる! 知らない人から物を貰っちゃダメなんだぞ!」 

 如何にもガキ大将といった風情の男の子が大声をあげた。


「真学師のショウ様ってしってるもん。 知ってるから知らない人じゃないんだよ~だから貰っても良いんだもん」

 女の子は俺との会話をリピートしているが、論破されたガキ大将っぽい子供はぐぬぬ状態になってる。


「そんなのズルいぞ!」

 何がズルいのか解らんが、そんな事より……こいつらに問い詰めたい事がある。

 俺はわざとらしく、ちょっと大きな声を張り上げてみた。


「お前ら、女の子が泣いてたの知ってて、助けにも来ないで隠れてるなんてどういう了見だ? それでも、男か? チ○ポ付いてるのか?!」 

「だって、怖かったし……」 

 なんか、男の子達はもにょもにょ言い出し始めた。


「怖いか。 お嬢ちゃんお名前は?」

「リコ!」 

 女の子は、おさげ髪を揺らして、元気よく答えた。


「リコ、将来の旦那とか恋人とか、こいつらから選ぶのは止めとけ、君が危ない目に遭ってても、怖いって逃げちゃう連中だから」

「うん! そうする。 大きくなったらショウ様のお嫁さんになる!」

 

「はぁ? なんでそうなるのっ!」 

 俺はふざけてピョンと飛び跳ねてみせた。

 その動きが面白かったのか、子供達も真似をしてピョンピョン飛び跳ねている。


 男共は解ってねぇな。 お前等、今日の事は一生言われるぞ?

 子供達に話を聞くと、どうやら怖そうな人にどんだけ近づけるか? とかいう遊びだったらしい。


「あんまり危ない遊びは感心しないな。 俺だったから良かったけど、ウチの師匠とかエルフの真学師だったら、どうなったか解らんぞ?」

 子供達は顔を見合わせている。 師匠の怖さを理解してないな。

 あの人は、敵だと解ったら、女子供お構いなしだからな。


「俺の師匠知ってるか?」

「魔女」 「魔女」 「魔女」

「じゃあ、エルフの真学師は?」

「破滅」 「破滅」 「破滅」

「知ってるのか、あのエルフのクソBBAは超絶性格悪いからな、捕まったらヤバいぞ?」

「知ってる! 生きてるか死んでるかどっちか解らない化け物にされちゃうんでしょ?」

「え? マジでそんな話があるのか?」

「うん、真学師に捕まると魔法の実験台にされて、化け物にされちゃうって聞いた」

「マジか……けど火のないところに煙は立たないからな、そういう出来事があったのかもしれないなぁ」


「危ない事をして、何かあったら、お父さんお母さんが悲しむだろ?」

 また、顔を見合わせる子供達。


「お父ちゃん、お母ちゃんもいない……」

「え? いないのか? どうやって暮らしてるんだ?」

「マリアお姉ちゃんと一緒に暮らしてる」

「みんなか? でも、兄弟じゃないよな?」

「孤児院に住んでるんだよ」

「ああ、そうなのか……ごめんな~」


 獣人の子供と、もう一人の男の子は普通の家庭の子、残り4人は孤児院の子らしい。

 病気や災害、野盗に襲われたり、いくさやらで、孤児はそれなりの数がいるようで、この子達の孤児院にも20人近くの孤児が共同生活をしているそうだ。


 俺もそれなりの稼ぎもあるし、孤児院とかに寄付せんといかんなぁ……。

 そんな事を考えてると、獣人の子供が声を掛けてきた。

 

「オッサン、ショウ様だろ?」

「オッサンって」

 俺は思わず苦笑いをする。 まだそんな歳じゃないんだが……。

 まあ、子供から見ればオッサンかもな。 俺はそこら辺はあまり気にしない人間なんで、呼び方はどうでも良い。

「俺を知ってるのか?」

「姉ちゃん、お城に勤めてる」

 

 お城に勤めてる獣人なんてニムしかいないじゃん。

 

「はぁ、ニムの弟かぁ。 ニムが可愛い妹弟がいるって自慢してたぞ」

 そう言って、獣人の子の頭をナデナデする。

 ニムは黒髪だが、この子はキジトラだ。

 ニムは父ちゃん似らしいと言っていたので、この子は母ちゃん似なんだろう。


「ネコ扱いはヤメロよ! 姉ちゃんはたぶらかせたかもしれないけど、オレはそうはいかないぞ!」 

 獣人の子は俺の手を払いのけた。


たぶらかすなんて難しい言葉知ってるなぁ、そして人聞き悪いなぁ。 でも、お城の人間と仲良くしてたほうが良い暮らしが出来るんだぞ?」

「そんな事しなくても、俺がデカくなったらバリバリ稼いで、母ちゃんと姉ちゃんに楽をさせてやるんだ!」

「エライ! アンタはエライ! 偉いから、甘いのをあげよう」

 袋から飴玉を一個取り出した。

 偉そうな事を言った手前、俺の飴玉に躊躇ちゅうちょしていたが、甘味の誘惑に勝てなかったようだ。


「甘~い! うめぇ!」

 飴玉を口に入れると、ミャミャと、はしゃいでいる。

 くくく、甘い物には勝てなかったか、やはりお子様だな。

 しかし、獣人、ショタ、ツンデレと中々属性を突っ込んできたキャラだな。

 念のために、俺はケモナーでもショタでもない――ついでに、ロリコンでもない。


「あ~、2人だけズルいぞ~、俺達だってマリア姉ちゃんをいつも手伝ってるし!」

「リコ、ホント?」

「うん! みんなでマリアお姉ちゃを手伝ってるよ」

「じゃあ、しょうがねぇ、みんなに一つずつやろう」

 結局、子供達全員に飴玉をあげる事になった。


「まあ、だから危ない遊びはよせ。 もっと違う遊びがあるだろ?」

「え~? どんなの?」

「ケンパとか知らないか? こうやって地面に丸を書いて、ケンパケンパケンケンパって」

「知らない」 

 全員知らないようだ。 さすがに、異世界の遊びになるか――だが、世界が変わっても、似たような文化から生まれる遊びは、似たような感じになると思うのだが……。


「マジか」

 俺は、地面に丸を書いて、拾った石を投げ込んでケンパ(正式名称不明)の見本をやってみせた。


「石が入ってるところは、足を付いちゃダメなんだよ」 

 そんなルールを教えると、みんなでやり始めた。

 さすがに子供は憶えるのが早い、あっと言う間にマスターしてしまった。

 しかし、獣人の子だけは能力がチートすぎるだろ。

 体重のわりに筋力が発達しているので、身体能力がハンパ無い。

 駆けっことか鬼ごっこでは、片足でやるとかハンデをつけて遊んでるらしい、そのぐらい凄い。


 あと、地面に十字架を書いてその周りをグルグル回って遊ぶ、変形鬼ごっこみたいのを教えたが、これも正式名称不明なんだよな。

 この手の遊びだと、馬跳びとかもあるが――馬跳びは危ないからなぁ、アレはマジで怪我するし。

 ガキの頃は手加減知らずだからな、俺の学校では馬跳びで怪我人続出して禁止になった。

 お城にクレームとかきたらヤバいからな。

 

 一通り遊んで、休んでいると、子供達が座って何か噛んでいる。

「ん? みんな何を噛んでいるんだ?」

「これ」 

 子供達は、何か白い物を差し出してきた。

 

 ガム? ゴム? 引っ張ると伸びて戻る……ゴムっぽいが。


「これって、どうやって作るんだ?」 

 ――と尋ねてみるが、子供達は顔を見合わせている。

 どうやら、教えたくないようだ。


「教えてくれたら、玩具おもちゃを何個か作ってやるぞ?」

「ホント!?」 

 子供達が一斉に立ち上がった。


「ああ、ホントだよ」


 子供達だけ円陣を組んで、なにやら密談をしている。 教えるか否か、採決をしてるらしい。

 その結果、教えてくれる事になったが、それは森の入り口にあるらしい。


 ------◇◇◇------


 子供達と一緒に、森の入り口にあるという、ゴムらしき物が採れる場所へいく事になった。

 普段は人があまり通らない獣道のような道を通って、森へ向かう。

 道の両脇は大人の背丈程あるカヤに似た植物でいっぱいだ。


「ニケ、駆けっこしようぜ」 

 ニムの弟はニケというらしい、その子に勝負を挑んでみるが――その返答は、中々に生意気だ。


「ヒトのオッサンが勝負になるのかよ?」 

「俺は真学師で魔法使いだぞ? お前の姉ちゃんと同じぐらいのスピードが出せるぞ」

「ホントか? じゃあ!」


 靴の可変スパイクを出して、お下げ髪の女の子リコの合図で競争をしてみる。

 合図と共にダッシュ!

 さすがに速い! トップスピードはニムに劣るが、体重が軽いので、加速がハンパ無い。

 

 二人で競い合ってたら、あっと言う間に森の入り口へ付いてしまった。

「ハァハァ! こりゃ、イカン。 大人げも無く張り切り過ぎたか」

「オッサン、ヒトのクセに中々やるじゃん!」

 オッサンはよせと言いたいところだが、まあいいか。

 

 途中まで引き返して、リコを肩車して、少しだけスピードアップして走ってみたが――彼女は肩の上で大喜びだ。

他の男の子達は、肩で息をしながら付いてきている。


「わぁ! 速い~!」 

「ず、ズルイぞぉ……。 ハァハァ……」 

「女の子には優しくしないとな」 

 子供達に案内されて、森へ10mぐらい入ってみると、そこに見た事がない大きな木が繁っていた。

 ――くだんのゴムらしき物は、この木の樹液を固めた物らしい。


 マジで、ゴムの木か……。

 

 元世界にあった、葉っぱがテカテカしてるゴムの木とは違うが、似たような樹液を分泌するようだ。

 これは、大発見だ。

 ゴムがあれば、色々と作れる。

 わざわざここまで来なくても、この木から挿し木を採って増やせば良いのだ。

 師匠に意見を聞くために、ニケに木に登って貰い、枝を一本払ってもらう。

 さすが、獣人は木登りも上手い。


「ニケ、木登り上手いな~、ありがとう」 

 ニケの頭をナデナデして、首の根元も撫でる――嫌がる素振りを見せるが、まんざらでもなさそうな顔だ。


「ヤメロよ~」

 ははは、このツンデレさんめ。


「そういえば、玩具を作ってやる約束だったな、ティッケルト()を探してきてくれ。 太いのが良いな」

「「「わかった!」」」 と言って、子供達が散らばっていく。

 竹はそこら辺に生えているので、すぐに持ってくるだろ。


 子供達が竹を集めてきたので、剣鉈けんなたで割って、玩具を作り始める。

 鞄からマルチツールも出す。


「なにそれ! 格好良い!」

「万能工具だ。 最近、旅行用の道具として売り出してるぞ」

 ――といっても、俺が持ってるような元世界の技術で作られたような高度な物は存在していない。

 売りに出されている物も、高価な代物で、一般人が入手できるような価格ではないしな。


「凄い……」 

 俺は、子供の一人が食い入るように見ているのに気がついた。 

 他の子供に比べるとちょっと大人しい、図書館で読書が好きそうなタイプだ。

 マルチツールに興味津々そうだったので、ちょっと弄らせてみた。


「興味があるのか? 触ってみるか?」 

 マルチツールを渡された男の子は、色々なブレードを出したり閉じたりしている。

 それを微笑ましく見ながら、割った竹を斜めに削り、真ん中に竹ひごを挿す。


「ほら、出来たぞ。 トンボだ」 

 作ったのは竹トンボだ。

 俺は出来上がったソレを、掌で擦り合わせて、空へ飛ばしてみせた。

 わっ! っという子供達の歓声があがる。


「すげぇ~、魔法?!」

「魔法じゃないぞ、こうやって回せば、誰でも飛ばせる」

 この世界にもちょっと色や形は違うが、トンボに似た昆虫がいる。

 竹トンボを追いかけていった、お下げ髪の女の子リコがそれを拾って、俺の真似をして掌で擦り合わせて、飛ばしてみせた。


「あたしにも飛ばせた~」 

 両手を広げてそんなアピールしている。


「俺等にも作って!」

「俺の作ってたの見てたろ? 簡単だから、自分達で作ってみろ」

 そんな会話をしていたら、俺の袖を引っ張る子が……。

 マルチツールを弄っていた男の子が、彼が作ったらしい竹トンボを差し出してきたのだが――俺は、その出来に驚いた。


「おっ! 君が作ったのか? 良い出来じゃん、っていうか、俺のより綺麗だ」

 羽の角度も揃っているし、竹ひごも中心に差さっている。 ことわりを理解してる証拠だ、素晴らしい。 オーチンハラショー!

 

「君の名前は?」

「ラルク」

「ラルクか。 よしラルク、君に仕事だ。 銅貨3枚(1500円)払うから、みんなにこのティッケルト()トンボを作ってやってくれ。 どうだ?」

「うん、良いよ」

「よし、交渉成立だな」

 

 ラルクは、俺の剣鉈けんなたとマルチツールを借りると、竹トンボを作り始めた。


 

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