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第8話 重なる夢

八王子で暴れる脱獄犯はフロースだった…

被害が広がる中大野は精神疾患を患い、文目は出オチ…

綾助も狙われ絶対絶命…

そこに颯爽と現れ、敵を倒したのは…

「紳士、式部京紫(しきべきょうし)と申します。」

「…カッコよすぎるぜお前!」

京紫の姿を見た綾助は声をかけた。

「どうも、嬉しい限りです。これはあなた様を守るためです。あなた様を守って欲しいと、あなた様のお父様から…」

「ほぅ…ボディガードか。じいや、乗せてあげよう。」

「はい、綾助様…」

「あれは!」


花屋

「ハッ…」

文目(女)が起きた。

1人で店番をしており、店長がいなかったので、店内の花の中に隠れるかのように倒れていた。

空を飛んで、怪物がいて、戦って…

何かを断片的に覚えていた。

怖い…

「はいはい戻ってきましたよ〜。」

店長が戻ってきた。

「キャーッ!」

アヤの目には、店長が怪物に見えた。

「どうした?なんか虫でも付いてた?」

この一言で、なんとか人の姿に見え始めたが、店長は怪物なのか?

そう考えてしまった…


若宮邸

「…ん。」

「起きましたか?」

文目の目の前に男がいた。

「誰だお前!てかここどこだよ…」

「私の名は式部京紫。あなたのことは調べておきましたよ竜胆文目さん。」

「おい!あのな、俺は午後から会社があるんだよ!」

「ここは若宮邸。まぁあなたの働いている三島商事からは会計を頼んでいますが…あなたは入社したばかりだ。あなたには関係がない。

あぁそうだ。あなたの怪我を見た限り今日は会社を休んだほうがいい。そう考えがたどり着いたので三島商事には今日竜胆文目は休むと連絡しておきました。」

は…

「は!お前何考えてんだよ。今月どんだけ休んでると思ってんだよ!」

「はいはいそこまで怒ることはありません。それでは。」

京紫は部屋から出て行った。

くそ…あいつムカつくな…って痛ッ…


都立病院

「第一、何故僕じゃないといけないんですか?」

「そりゃあ、認証もあなたのにしてあなたのための対USも開発されてるからに決まってるでしょ。」

「だからって…だったら!」

PPPPPPPPPP…

「…はい。」

大野の言葉を妨げるように、捜査本部から電話が来た。

「大野くん。八王子の、結構被害大きかったみたいよ。39人も…」

「はぁ…」

「…何よはぁって。最初に立てこもった時点で12人。その後逃走時に27人。39人。39人の重みをはぁで済ませるの?良くできるはね。あなたがへこんでるうちに、すでにこんなにも!最初の警視庁襲撃の時でもうわかったでしょ!重みを…」

大野は思い出した…

あの日のガトリングの唸り声を…

あの男の叫び声を…


「「ガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!」」


花屋

文目(女)はだんだん思い出してきた。

恐怖を…

人間は嫌なことを忘れると言うが、今の文目は逆に思い返してしまっている。

雨の中、空の下、アスファルトの上…

思い返すほどに記憶という恐怖が増幅してくる。

希望を…

恐怖から逃げるために心の中から希望を探した。

竜胆さん…

なぜか、出てきた。


霞ヶ関

一体どのようにしてここまで来たのだろう。

野後と條野が海岸を彷徨っていた。

野後は足で砂を掘っていた。

ザッザッ…

野後はアサリを拾った。

「食うか?」

條野は首を振った。

「そうか…」

ガリッ!ガリッ!

野後はアサリを殻ごと口の中に頬張り、アサリの「身」…よりかは「殻」を食べていた。

「カルシウム不足を補うって言うぜ…」

「…これからも、遠慮するよ。」


城南大学

「あの、神だったら知ってますよね。その…フロースって奴らが何を目的に行動しているか。」

「…ねぇな。」

意外な答えが水琴に返された。

「あいつらはただの人間だ。ただ、手に入れてしまった強大な力を誇示したいだけだ。」

「それじゃあ…」

「お前もそういう類だ。まぁ種類は全く違うがな。言ってしまえばフロースは人間と植物の融合体ってとこだな。そしてお前が…まぁいっか。」

ゼウスはなんというか口を窄めた。

「何ですか?」

「…まぁこれから横浜に連れてってやる。フロースが集まってるっていうな…」

「フロースが?で、僕は一体何をすれば?」

「フロースを殺せ。」


若宮邸

「君が式部京紫君か。私の名は若宮貴義。知っての通りここのCEOだ。そして君はどのような経歴を?」

「はい、サウスハービー大学で心理学を専攻しました。その後日本へ帰国し、武道を極めました。」

「本当お前ってすごいな…」

若宮家と京紫はランチを楽しんでいた。

一方文目は、ベッドの近くにあったおかゆを食べていた。

味が薄かった。

「…やってらんねぇーっ!」

文目は窓から飛び出た。

「うわっ!」

やみくもだったので、ここが地上から5mだったことに気付けなかった。

「いってぇ…」

ブワァーン!ブワァーン!

サイレンが唸った。

「…何だ?」

急に飛び降りたかららしい。


「式部君。」

「はい。」


「誰だね君は!」

「知ってもらいたくないな!」

文目は警備隊から囲まれ、口喧嘩をしていた。

「とぉ!」

京紫は空中一回転をして登場した。

「警備隊の君たち、君たちの仕事はおしまいだ。帰りなさい。」

「しかし!」

「帰りなさい。」

「……はい。」

京紫は警備隊に帰れと言い、何かまじないをかけたようだった。

スタスタスタスタ…

「…うむ、これでいい。君とは戦ってみたかったのだよ。」

そう言うと京紫は姿を変えた。

「お前…」

「あぁ、君の類だ。だが私の方が実力があると自負している。」

すると姿を変えた京紫はサーベルを取り出し、鞘から引き抜いた。

「エクスカリバー。その名はアーサー王伝説に登場する剣と同じ名だ。君はエクスカリバーがどのような伝説を残したか知っていますか?」

「知らんな。おい!おい!」

文目はイリスを呼んだ。

「こねぇな…おい!おい!」

「君?ちょ、君?」

「…あ、やっと来た。」

文目の瞳は蒼く光った。

そして「神化」した。

「そう…やっとこの姿になってくれたか!フンッ!」

京紫はエクスカリバーを振るった。

…おい!こっちは拳で戦ってんだぞ!サーベルなんか使うな卑怯だろ!

「君は手刀を使いなさい!」

…は?…だったら、ドリャ!

文目はチョップをかました。

「ギャア!……ウゥ、やるな君は。」

以外と効いたみたいだ。

…やるなチョップ。もぉそろそろ俺帰るからな。

文目は若宮邸の塀をジャンプし、家に帰った。

「ちょっと!おーい…」


花屋まえ

「………竜胆さん!」

文目(女)が声をかけた。

「…あ、お前!」

「…あの…」


花屋内

「竜胆さんって、どんな夢見ます?」

文目に文目が質問した。

「…え?あ、まぁ…何だ…変な女神が現れて、話しかけてきて…」

「それってどんなことを話しかけてきたんですか?」

「いや…まぁ覚えてない。」

「そうですか…あの相談してもいいですか?あの…私って病弱で、すぐ倒れしまうんです。それでいつも夢を見て…それが怖くて…どこか暗いところ、霞みがかっていて、目の前に怪しい怪物の影が見えたり、雨の中怪物が目の前にいて、それで…」

霞み?雨の中?俺の夢とシチュエーションが似ている。それに怪物…

「俺も…だ。」


横浜

「ここだ。」

ゼウスが水琴を連れてあるジムの前に車を止めた。

そこに入ると…

ウルァァァァ!

ガヤァァァァ!

「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「イイェーイ!」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」

「ここって…」


つづく

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