アリス・ラックイン
アリス・ラックイン
登場章:本編1章 剣と魔法の町『サークリス』、チート旅1章 剣と魔法の町『サークリス』
性別:女
年齢:16~17歳
身長:160cm
体重:52kg
髪:やや茶色がかった赤髪。彼女の出身地であるナボックや、サークリスにおいては一般的な髪色。
顔:ややつり目でぱっちりした瞳、上向いた口元がはつらつとした印象を与える。笑うと太陽のように明るく、総じて人当たりの良い印象。
声:快活で通りの良い女性の声。
体型:
中肉中背で、筋肉の筋が浮き出るほどではないが、それなりに鍛えられている。元々地球に比べると厳しい環境である惑星エラネルの者としては、平均的な水準である。自他ともに認めるぺったんこで、バストサイズが絶望のAAAA。成長期を経てもぎりぎりAAAがやっと。世界の壁。グレートバリアウォール。
ステータス:
田舎町ナボック出身の、サークリス魔法学校の学生。学生寮に入っており、ユウとは同室。
能力:
惑星エラネルにおいては秀才レベルの魔力を持つ魔法使いであり、魔力値は約4500。火魔法と雷魔法を得意とし、得意属性の魔法における構成の見事さは、サークリス魔法学校の教師陣が舌を巻き、天才アーガスも一人前と認めるほど。
性格:
普段からノリが良く、元気はつらつとした言動で、周りをぐいぐい引っ張っていく。しかし細かい気配りもできる優しいところも持ち合わせており、人集まるところに彼女がいれば、自然と彼女を中心に輪ができているような人気者タイプである。
いたずら好きでからかい好きなところがあり、周囲も本人も認めるところである。特に反応が可愛いものに対しては目がなく、容赦なくいたずらが襲い掛かる。ユウやミリアは一番の被害者。
そんなに悩みなどないように見えて、実は結構心配性なところもあり、頭の中では色々と考えている。だけども、くよくよ悩んでいても仕方がないという気概を持っているので、他人の目に映る言動としては滅多に暗いところを出さない。むしろ周りが暗いときなど、時に自分の果たすべき役割を理解して、あえて明るく振舞っていく場合もある。
小さい頃からの夢は、いつか故郷のナボックで魔法教室の先生になることである。そのために魔法を一生懸命学んでいる。
チート旅における足跡:
ラシール大平原を平気で歩いていたユウと「知り合い」になり、彼のあまりの世界知識のなさを心配するも、できるだけ近くで見守ることにする。
ユウと同じく、サークリス魔法学校で学生生活を送っていたが、ヴィッターヴァイツの魔の手にかかり、大陸中を吹き飛ばす人間爆弾へと変質されかかる。
もはや助かる見込みはなく、最後の最後にユウに友達であることを認めさせたものの、彼に介錯される形で命を落とした。
その死は、ユウにとっての消えない罪となり、決定的な暗い影を落としてしまうこととなった。
本編における足跡:
ラシール大平原で倒れていたユウを保護。親友となり、彼女にとって慣れない異世界生活を支援する。
サークリス魔法学校に入学してからは、ごく普通の学生生活を送っていたが、星屑祭におけるコロシアム襲撃事件が契機となり、やがて星の運命を決める戦いへと身を投じることになる。自ら正体と地球人であることを明かしたユウを助けつつ、仮面の集団と戦っていくことを決意。ミリアとの特訓を重ねて、超上位魔法を独力で編み出す。
空中都市エデルでの決戦においては、浮遊装置であるオーブを破壊するなど、重要な活躍を上げた。
平和が訪れてから約一年後、時間の来てしまったユウと涙ながらに別れを告げた。
そして数年後、ユウに向けて近況や想いを綴った手紙を書いて、空へ届ける。
その後の足跡と生涯:
子供の頃からの夢を叶え、彼女は故郷のナボックで「アリス魔法教室」を開く。始めは細々とした魔法教室であったが、彼女の明るい人柄と教えの上手さが評判となり、人づてで次第に人気を高めていった。
後、卒業生であるエイミー・グレイシアが魔法術式理論を構築、後に現代魔法文明の母と言われるほどの偉大な功績を上げたことで、その出身教室であるアリス魔法教室は一躍有名となり、人気教室としての地位を不動のものとした。
やがて平凡に結婚し複数の子供を儲けて、アリスも多忙ながら幸せな日々を送っていたようである。
エイミー・グレイシアはアリスを心から敬愛しており、好きが高じるあまり、後年、アリス先生との触れ合いを面白おかしく美化して書いた「アリス先生の思い出」を出版。たちまちベストセラーとなる。晩年のアリスは、「教え子に無邪気ないたずらをし返されたようね」と、自らも散々してきた行いを振り返って苦笑いしていたという。
この年、アリスは天寿をまっとうした。TE413年、70歳だった。
アリス亡き後、エイミー・グレイシアはアリス魔法教室を聖アリス魔法学院へと改称。名実ともに世界一の魔法使いである彼女が初代校長の座へ就くことで、飛躍的に規模を成長させていくこととなる。
アリス自身は魔法使いとして大成することはなく、彼女自身の名が歴史の表舞台に記されることはなかった。だが魔法教室を通じて、エイミーを始めとする偉大な才能を次々と輩出した。間接的に世界へ与えた影響は、極めて大きなものだったことは特筆すべきだろう。
聖アリス魔法学院に冠する者として、千年後の現在もその名を静かに残している。
作者余談:
不思議の国のアリス→不思議の国→異世界。アリス! という感じで、最初の異世界人として、気分的にアから始めたかったこともあって、決定した名前のキャラクター。ラックインは運が入る→本人の明るさに似つかわしく、どん底続きだったユウにとっても幸運の女神となる意味を込めて名付けられた。
ちなみに、後の元気娘ア繋がり系譜の最初となるキャラクター(本編2章のアスティ、外伝1章のアーシャ、本編3章のアなんとかさん)でもある。
いわゆるチュートリアルキャラクターとしての役割と、ユウにとっての初めての異世界人の友達となる重要なキャラクター。彼女がいなければ、ユウにとってのフェバルの物語は始まらなかったと言えるだろう。
こんな人が友達にいたら、人生楽しそうですよね。