世界の理と許容性という概念について
【理と許容性】
各世界にはそれぞれの理があり、世界には理に従って安定状態を保とうとする性質がある。
各世界には気力許容性や魔力許容性のような各性質が定まっている。これは、世界が持つ理の一部である。
あまりに常識や法則に反した存在は、世界の調和を乱すことになりかねない。
例えば、地球上に亜光速で動く物体が平気でいたならば、世界は滅茶苦茶になってしまうだろう。
そんな滅多なことが起こらないように、それぞれの世界は、自らの調和を崩さない範囲で、各自あらゆることにリミットを定めている。地球で言えば、物理法則などがそれに当たる。
世界の内にある全てのものは、そのリミットの範囲内である限りにおいて、自由が許されている。世界が自ら許す範囲を定める性質であるゆえに、許容性と呼ばれる。許容性が定める限界に従って、世界の全ての存在は動いている。
許容性は世界の絶対的な理の一つであり、各許容性に関わる特別な能力以外では一切覆すことができない。
フェバルは本質的に星脈に属する者であるため、許容性の影響を受けにくい。そのため、人外の力を発揮することができる。ただしユウだけは例外であり、許容性の影響下にある。
あらゆるものに対して許容性がかかるため、許容性には様々な種類があるが、よく引き合いに出される代表的なものを二つ例として挙げる。
・気力許容性
気力という概念の存在が、世界にとって許容される度合いのこと。この性質が高い世界では、使用者の資質に応じて気力を十分に活用することができる。逆に低い世界では、使用者の資質如何に関わらず、気力そのものをほとんど利用することができない。
・魔力許容性
魔力という概念に対する、気力許容性と同様の性質。
また、その他の許容性についてもいくつか例を挙げておく。
・特殊能力許容性
フェバルが持つような特殊能力に対しても許容性があり、これは星脈と世界の相性等によって左右される。通常は気力許容性や魔力許容性の高さに比例して特殊能力許容性も上昇するが、ラナソールのような特殊な世界では、気力許容性と魔力許容性が無限に高いにも関わらず、特殊能力許容性は極めて低くなっている。
・理許容性
世界の理そのものに対する許容性。これが高い場合、世界は理改変の要求(例えば、レンクスの【反逆】による一時的な理改変)に対して柔軟である。滅多にないことであるが、仮に無制限であれば、世界の理を永久に書き換えることもできる。
世界の支配者たる星級生命体に限っては、それが有効支配する世界に対しての理許容性は特別に高くなる傾向がある。
理許容性は広い概念のうちの一つで、より狭い範囲を指すものとして、例えば物理法則許容性がある。地球のように物理法則許容性が極めて低い世界になると、下手なことをすればリジッドな物理法則がたちまち牙を剥くことになる(いかなる手段であろうと、マッハを超えた途端に衝撃波が襲い掛かる、等)。
・時空法則許容性
理許容性のうちの一つであるが、特筆しておく。例えば、時空魔法のような特殊な力を用いた場合には、個々の観測者による観測事実への修正が働きかけられる。この修正を含む種々の改変に対する自由度を規定する概念が、時空法則許容性である。
一つの宇宙内においてはほぼ一定の値を取る安定的な許容性質であるが、ブラックホール周辺のような極めて高い重力場、あるいは星脈のエネルギーが極めて高い場所のように、特殊な場所においては特別に時空法則許容性が高くなるケースがある。
ユウたちの暮らす内宇宙においては、時空法則許容性は極めて高くなっている。
・生命許容性
生命の存在に対する許容性。たとえ物理的に過酷な環境であっても、生命許容性が高い世界では生命が存在できる可能性が高くなる(例:酸素が全くなくても、極めて高温でも、嫌気性や対高温性の生物が誕生し、根付く等)。逆に低い世界では、生命が根付き得るあらゆる可能性は世界によって積極的に排除される。
ほとんどの星においては、生命許容性はほぼまったくない。
【許容性の大雑把な指標】
無制限>極めて高い>非常に高い>高い>やや高い>中程度>やや低い>低い>非常に低い>極めて低い>なし
【各世界と許容性】
地球
気力許容性:極めて低い 魔力許容性:なし
地球に気も魔法も存在するはずがない。気合いを込めるとか、そういう気休め程度には、気力は許容されている模様。お馴染みの科学技術が発展している。
惑星エラネル(サークリスのある星)
気力許容性:高い 魔力許容性:非常に高い
二つの許容性が高い、非常に王道ファンタジーらしい世界。一般には魔法の方が広く認知されており、気力の方は知る人ぞ知るという感じである。魔法の存在によって、中世的、近代的な雰囲気が混じり合った世界になっている。
惑星エルンティア
気力許容性:やや低い 魔力許容性:非常に低い
魔法はほぼ使えず、気力は使えるがそんなに強くないという世界。科学技術が非常に発達しており、人間とほぼ見た目も振る舞いも変わらない機械人族ナトゥラが繁栄している。
名も無き世界
気力許容性:中程度 魔力許容性:やや低い
気力は問題なく扱えるが、魔法は使えるものの多少使い勝手が悪い世界。人がほとんど存在せず、大自然がどこまでも広がっている。
ラナソール
気力許容性:無制限 魔力許容性:無制限
どちらも無制限というとんでもない世界。この世界に暮らすものは、あらゆる者が超人となる可能性を秘めている。ごく稀にフェバルにも対抗し得る者が存在する例外中の例外な世界である。高度な魔法文明が栄えている。
トレヴァーク
気力許容性:非常に低い 魔力許容性:非常に低い
気力許容性、魔力許容性共に低く、地球とさほど感覚が変わらない世界。ただし、全くないのと非常に低くてもあるのでは、気と魔法の概念を知る者にとってはまるで話が変わってくる。文明レベルは現代の地球に似ており、魔法は想像上の産物でしかない。
各世界は、許容性という観点から見ても、相当に異なる様相を呈する。ある世界では通用していたやり方や戦い方が、別の世界では全く通用しないということがよくある。
キャラクターの強さの水準も、世界によって変わってくる。許容性が高い世界では、主人公のユウも含めて一部のキャラクターは超人的な強さを持つが、低い世界では、全員が地球の一般人に毛の生えた程度の強さしかないということもある。
魔法が許容されている世界は、気力が許容されている世界に対して比較的少ないと言われている。
魔法の方が汎用性に優れ、遠距離使用可能という優越性を持つため、魔法が使えるならば、その方がより便利とされる。




