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同い年でも、人数の関係で組がいくつかに分かれている。
私を呼び止めたのは、組の違う3人だったので名前がわからなかった。
「ミザールの名前を名乗って、随分目立っていらっしゃること」
「聞きましたわよ。ミザール家の遠縁だそうですけど、元の家名も言えないのですって?」
「いったいミザール家とどういう縁でいらっしゃるのかしら」
私がお姉様のような生まれながらのミザール家の人間でないことは単純な事実だ。
元の家名の件は口止めされている。
それでも、久しぶりにぶつけられた悪意にすっかり飲まれてしまった。
彼女たちに悪意を持たれていることは理解出来る。
知らない三人だけど、お嬢様と同じ目をしている。
こういうときに何を言っても、火に油を注ぐだけなのだ。
口々にぶつけられる言葉は、しかし真実も混ざっている。
「あなたのような人がミザールを名乗るなんて、ヴィクトリア様もお気の毒なこと!」




