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当然ながら、我が公爵家を管理する父も母も大変に多忙である。
この義妹が来てから両親が揃ったのは4日目の午後であった。
義妹に面会するというので、古着のなかでも比較的まともなものを着せてやった。
義妹の口からわたくしの虐めが告発される可能性もあった。
しかし、この義妹の言うこととわたくしの言うこと
どちらを信じるかは明白である。
義妹はわたくしを恐れて、両親へは何も不満を言わなかった。
父は、ボロ雑巾ではなくなった義妹を確認して、食堂へ入れることを許可した。
もっとも、食事は同じものではないが。