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長袖の肌着の上から、今朝まで着ていたものではない夜着を着せてもらった。
柔らかくて肌になじむような着心地だった。
こんなに何度も着替えをするなんて
それこそ誰かに足を引っ掛けられて泥だらけになったときや
奥様に葡萄酒を掛けられたときですらしていない。
着替える服が無かったのだけれど。
メイドさんが夕食に持ってきてくれたのは
小さく切った野菜を柔らかく煮たスープと、ふかふかのパン。
嚙まなくてもとろとろに溶けてしまう野菜がこんなに美味しいなんて。
そういえば家にいる間、野菜の皮がかろうじて手に入る食べられるものの一つだった。




