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2-28

私がカップのお湯を飲み干すと、メアリーさんがおかわりを注いでくれた。

天使様はじっくりと私を見ると、おもむろに訊ねた。

「名前は言えるかしら。あちらではなんと呼ばれていて?」

名前。

名前?

そういえば、旦那様や奥様にも、料理人やメイドにも名前があった。

お嬢様も旦那様や奥様からは名前で呼ばれていた。

自分はなんと呼ばれていただろう。

「……おい、や、おまえ、と呼ばれていました」

メアリーさんが天使様を見た。

周りのメイドさんたちも顔を見合わせている。

初めて天使様から笑顔が消えた。

何が悪かったのかは全く判らなかったけれど

とんでもないことを言ってしまったことだけは解って俯く。

パチンと扇子を閉じる音がして、おそるおそる顔を上げる。

天使様が、また優しく笑ってくれた。

「ではね、今日からあなたはシャーロットよ」

シャーロットと呼ばれた途端に、不意に思い出が蘇った。


シャーロット。


シャーロット。


ロッテ。


いつだったか、そう呼ばれていた。

あれは、旦那様? 奥様?

違う。

『わたくしの可愛いロッテ』


あれは、お母様――。

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