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メアリーさんの言うことを聞く、という罰をもらって、神妙にメアリーさんの前に立った。
「どうか、よろしくお願いします」
鞭で打つのだろうか。
それとも、離れた村まで炭を買いに行くのだろうか。
薪割は苦手なので、出来れば窓や床の掃除だとありがたい。
メアリーさんは、きりっと立って言った。
「それでは、まずはお着換えをして頂きます」
確かに、この恰好では掃除には向かない。
分相応の服に着替えるのが当然だ。
着替えはどこにあるのかと探そうとしたら、両側を女の人に挟まれた。
「そのまま動いてはいけません」
メアリーさんにそう言われてしまっては動くわけにはいかない。
夜着を脱がされ、下着を着せられ、たちまち靴下まで履かされてしまった。
着せつけられたのはリボンのついたピンクの衣装。
絶対に掃除向きの服ではない。
「鏡を向いて、椅子に座ってください」
他の服を頼む前にメアリーさんに命令されたので、鏡台前の椅子に座る。
一人が私の後ろで髪にブラシを当てている。
どういうことなのだろう。
家では逆だった。
私がお嬢様の髪を梳かしては、へたくそと叩かれていた。
メアリーさんは昨日塗られた軟膏と同じものを私の両手に塗って、手袋をつけた。
「今日は、お薬を塗りなおすとき以外、手袋を外してはいけません」
それでは掃除も洗濯も出来ないというと、メアリーさんは頷いた。
「そうです。今日は私の言うことを聞いて頂くのが、お嬢様からの罰ですから」




