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お風呂のあとには、柔らかい布の靴を借りていた。
硬い靴になれてしまった足は素足みたいに軽くて、あったかい。
大きさも合っているから、小さくてきついこともなければ
大きすぎて紐で無理矢理しばる必要もない。
天使様に従って歩く廊下には絨毯が敷いてある。
靴が半分埋まってしまいそうな立派な絨毯。
踏んでは汚れてしまうと思って絨毯のない外側を歩こうとしたら
天使様が私の手を引いて、隣を歩かせてくれた。
長い廊下には窓も多いし、窓や床の掃除だけでもきっとたくさんの仕事がある。
家にいたときにもやっていた。
高いところの掃除をするための脚立は重たかったけれど、
体が軽い私がやるべきだと言われて、そういうものだと思っていた。
それにしても、どこもかしこも掃除の必要がないくらいぴかぴかだ。
本当にこんなところで自分の仕事などあるだろうか。
前にも言われたのだ。
まだ部屋があったころ、言いつけられた仕事が終わって部屋に戻ったら、
仕事が終わったなら何かすることは無いのか尋ねるものだと。




