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お父様にこの話をすると、いつも笑われてしまう。
お前は本当に姉が大好きだね、と。
奥様が自分の髪を自慢していた。
それよりも艶やかできらきらと輝く金色の髪。
今まで見た中でこんなに綺麗な色は見たことがないと思った碧い瞳。
薔薇色の頬は滑らかで、いつか見た天使の絵を思い出した。
衣装には、お嬢様が欲しがっていたような繊細なレース。
天使様は私を優しく抱きしめてくれた。
私を包んでくれた香りは幸せの匂いだった。
天使様に連れられるまま、タイル張りの部屋に入った。
家のものより大きくて立派だけれど、これは湯殿ではないだろうか。
天使様と一緒に来た揃いの服の女のひとたちが、まず一杯の水を飲ませてくれた。
喉が渇いていたことに、やっと気が付いた。




