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なにが最初だったのか、もうはっきりとしない。
お気に入りのリボンとフリルのドレス。
おじさまの子供が勝手に着ていて、返してと叫んだことか。
食事が用意されなくなって、お腹がすいたとうったえたことか。
大好きだったきらきらした装飾品。
大きくなったら使うのよ、と言っていたのはお母様。
おばさまが付けていたから、不思議に思って
それはお母様のものよと言ったことか。
自分になにが起きていたのか、当時はまったくわからなかった。
あとになって教えられたのは
お父様は私が3つになったばかりの頃に亡くなり
お母様は、幼い私と残された家のために
お父様の弟であった人と再婚したということ。
そして、わずかに残るお母様の記憶。
お母様は、私が6つになるかどうかの頃に、亡くなった。




